家づくりコラム
【事例付き】広い平屋リビングをつくるには?間取りづくりのポイントを徹底解説
目次
リビングは、家族が集まってくつろぎのひと時を過ごす大切な場所です。マイホームを建てるとき、何よりもリビングの広さや快適性を重視する方は少なくありません。特に1階建ての平屋の場合は、リビングが家の中心となることが多いため、適切な広さや間取りを選ぶことが大切です。
この記事では、平屋のリビングに必要な広さやおすすめの間取り、快適なリビングをつくるためのポイントについて解説します。こだわりの住宅を叶えたい方は、平屋を建てる際の参考にしてください。
平屋リビングの目安となる広さ
平屋の最低限必要なLDKの広さは、子どもが2人いる4人家族のケースでは15帖が目安となります。理想は20帖以上あるとよいでしょう。
ただし、同じ面積の空間であっても建物の形状や間取り、窓・家具の配置、家族構成などによって広くも狭くも感じることがあります。リビングを快適なスペースにするには、空間のつくり方に工夫が必要です。
平屋のリビングを広くするメリット・デメリット
平屋のリビングはコンパクトなほうが便利なのか、できるだけ広いほうがよいのか迷うこともあるのではないでしょうか。以下では、平屋のリビングを広くする場合のメリットとデメリットをそれぞれ解説します。
メリット
平屋のリビングを広くすると、空間全体に開放感が生まれることに加え、家族が集まっても適度な距離感を保ちつつ過ごせることが魅力です。家族全員が集まるリビングは、子どもの人数が増えたり成長したりするにつれて手狭に感じることがあります。何十年と暮らすマイホームだからこそ、将来のことも考えて広さを決めるのがおすすめです。
また、リビングを建物の中心に配置して、バスルームやトイレ、居室、庭などへ直接アクセスできる生活動線にすると、移動や家事の効率がアップします。その他、家族構成やライフスタイルの変化にも対応しやすいです。子どもが巣立った後は、空間を仕切ってコンパクトに使うこともできます。
デメリット
リビングを広くすれば、その分バスルームやトイレ、居室などのスペースが狭くなってしまいます。また、空間が広ければ広いほど冷暖房効率が下がり、電気代がアップする点もデメリットの一つです。さらに日々の掃除の手間が増えたり、家具のサイズや配置によっては物足りなさを感じてしまうかもしれません。
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空間活用で広々を見せる!平屋リビングに取り入れたい間取りアイデア
リビングは住まいの印象を左右するスペースであり、「おしゃれな空間にしたい」「個性を演出したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。ここでは、平屋のリビングをより魅力的な空間にするためのアイデアを紹介します。
勾配天井
リビングの勾配天井は、2階がない平屋だからこそ取り入れられるアイデアです。屋根の傾きを生かして天井に高低差を付けることで、フラットな天井よりも開放感が増し、おしゃれなアクセントにもなります。また、梁をあえて見せるような設計も可能です。
スキップフロア・ダウンフロア
一つの空間の中で床の高さを通常よりも高くするスキップフロアや、あえて高さを下げるダウンフロアを設けると、空間に変化が生まれて実際よりも広く感じられます。床の高さが異なることで、間仕切りなしで自然に空間を仕切る役目も果たします。スペースが限られる平屋では、段差部分を収納にするのもおすすめです。
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オープンキッチン
キッチンのスペースを仕切らずオープンキッチンにすることで、LDK部分の開放感が増します。回遊性が高く、配膳や片付けがしやすいオープンキッチンは、家事効率のアップにも効果的です。さらにキッチンで家事をしながらでもリビングの様子をチェックできるため、小さい子どもがいても安心感があります。
小上がり畳コーナー
小上がりの畳コーナーは、子どもの遊び場や寝転がってくつろげる休憩スペースなど、さまざまな用途に利用できます。段差部分に腰をかけたり収納にしたりもできるため、何かと便利です。洋風のインテリアに畳を組み合わせることで、デザインにも変化を与えられます。
小屋裏収納・ロフト
平屋で空間を無駄なく活用して居住スペースを広く取るには、小屋裏収納やロフトを設けるのも一つの方法です。特にロフトは収納スペースとしてだけでなく、子どもの遊び場やワークスペース、寝室など家族構成やライフスタイルに合わせて多目的に使えます。
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大開口窓
リビングを開放的に見せるには、開口部が大きな窓を設置するのもおすすめです。例えば庭に出るための掃き出し窓を設けることで、屋内と屋外を一体化した空間のように見せられます。窓が大きければ採光も豊かになり、電気代の節約にも一役買います。
平屋リビングを快適に過ごすための間取りづくりのポイント
リビングは家族が集まる場所だからこそ、快適に過ごせることが重要です。快適な平屋リビングをつくるために、押さえておきたいポイントについて以下で解説します。
自然光をたっぷり取り入れる
自然光を多く取り込むと室内が明るくなり、室内空間が実際よりも広く感じられます。設計段階で大きめの窓を採用し、日差しが効果的に入る位置や方角を意識しましょう。ただし、夏場は日光で暑くなるため、必要に応じて日差しを遮る工夫も取り入れつつ、窓自体の断熱性にも目を向けることをおすすめします。
動線にこだわる
室内の動線は、シンプルかつコンパクトにまとめることで効率化できます。おすすめなのは、行き止まりのない回遊動線にすることです。リビングを中心に、洗面所やバスルーム、居室などに直接行けるように配置すると、移動がスムーズになるうえ、家族間のコミュニケーションも取りやすくなります。
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収納量を十分に確保する
リビングを広々とした状態に保つには、物を置かないようにすることも大切で、そのためには入念な収納計画が欠かせません。子どもの成長などで荷物が増えることも想定し、十分な収納スペースを設けましょう。建物の面積が限られている場合は、壁面や屋根裏などのデッドスペースを有効活用すると、無理なく収納量を増やせます。
家具の配置も考慮する
間取りを決めるときは、テレビやソファ、テーブルといった家具の配置も考慮しなくてはなりません。十分な広さと効率的な動線を確保したとしても、実際に家具を配置すると、快適性が損なわれてしまう可能性があります。置きたい家具のサイズや向き、使い方などをイメージしながら計画を立てることで、まとまりのあるリビングを実現できるでしょう。
平屋の広々リビングを実現した家の施工事例
ここでは、快適に過ごせるリビングのある平屋の施工事例を紹介します。
ピットリビングとデザインニッチがあるナチュラルテイストな平屋
周囲よりも床を低くした「ピットリビング」を設けた平屋です。段差はイス代わりに使えるほか、ゆるやかに空間を区切る役割も果たしています。さらに3方向を壁で囲んだ隠れ家のようなヌックスペースもあり、多目的に使用できます。天井は梁を見せるデザインで、庭に面した大きな窓からは自然光が降り注ぎ、明るくナチュラルな雰囲気に満ちた空間になりました。
ピットリビングとデザインニッチがあるナチュラルテイストな平屋の施工事例を見る
居心地の良いヌックとスキップフロアで家族が繋がる平屋住宅
リビングに隠れ家のようなヌックとスキップフロアを設置し、空間を区切りつつ家族が快適に過ごせるスペースを生み出した施工事例です。中庭が見えるヌックや、琉球畳が敷かれたスキップフロアでは、思い思いに寝転がったりくつろいだりできます。また、スキップフロアの下部には広々とした収納スペースがあり、家電や家具などの収納も可能です。
居心地の良いヌックとスキップフロアで家族が繋がる平屋住宅の施工事例を見る
とことんセンスを感じさせるおしゃれな家
モノクロを基調としたシックなデザインが魅力的なリビングです。白で統一された壁に、モノクロのマーブル模様の床を組み合わせることで、非日常的かつスタイリッシュな雰囲気になりました。大きな窓からはたっぷりと自然光が入り、室内をより開放的に見せています。キッチンからリビングが見える間取りなので、子育て中も安心です。
おしゃれな平屋リビングを家族団らんの場に
家の中で大きな面積を占めるリビングは、家族が集う場所であり、家の印象を左右する重要な空間でもあります。平屋のリビングづくりでは、十分な広さを確保しつつ、開放感を高める工夫を取り入れましょう。加えて、リビングを雑然とさせないために、収納スペースを多く設けることも大切です。
キノエデザインでは、関西地区を中心に長く暮らせる快適な家づくりを手がけています。おしゃれで過ごしやすいリビングのある平屋をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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