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2024.06.09 コラム

平屋を建てて後悔するポイントとは?事例と対策をあわせて解説

平屋を建てて後悔するポイントとは?事例と対策をあわせて解説平屋の家は開放感があり、家族の一体感を感じられるなどのさまざまな魅力があります。一方で「土地代や建築費用が高くなる」「日当たりや風通しが悪い」など、後悔するポイントもいくつかあるのをご存知でしょうか。せっかく夢のマイホームを建てるので、後悔のないように事前にしっかりと対策を立てておくことが大切です。

この記事では、平屋を建てる際に後悔しやすい8つのポイントと、その対策をご紹介します。ぜひ参考にして、理想の平屋づくりを実現してください。

平屋で後悔しやすいポイントと対策

平屋で後悔しやすいポイントと対策

平屋を建てる際は、どのようなことで後悔する方が多いのでしょうか。後悔しやすいポイントを押さえておけば、事前に対策しながら家づくりを進められます。ここでは、平屋を建てる際に後悔しやすい8つのポイントと対策を紹介します。

土地代や建築費用が高くなる

延床面積が同じ場合、平屋と2階建ての家を比較すると、平屋のほうが建築費用は高額になりがちです。平屋は面積を縦に増やせる2階建て・3階建ての住宅と違って、横に面積が広がるため、広い土地が必要になって費用も高くなります。

また、平屋は2階建てや3階建ての住宅に比べて、1階の基礎となる部分や屋根の面積が広くなるので、建築費用も高くなる傾向があります。

対策:必要な広さをあらかじめ把握しておく

土地代や建築コストが高くならないようにするには、生活に必要な土地の広さをあらかじめ把握して、ちょうど良い広さの土地を用意することが大切です。間取りを考える際は、廊下などの不要なスペースを削るだけでも、費用の節約になります。坪単価の安い土地を探すことも費用削減につながりますが、立地条件が悪くならないように注意しなければいけません。

日当たり・風通しが悪い

平屋は全フロアが1階にあるため、隣の建物の影響を受けて日当たりや風通しが悪くなる傾向があります。特に間取りの中心部は窓から離れているため、採光・通風を確保しにくいのが特徴です。日当たりが悪いと日中でも電気をつけなければならず、冬場は寒く感じやすいでしょう。また風通しが悪いと、カビや結露が発生しやすくなります。

対策:中庭をつくる

平屋で採光・通風を確保するには、ロの字型やコの字型の間取りにして中庭をつくると効果的です。中庭をつくると間取りの中心部にも窓を設置しやすく、日当たりや風通しも良くなります。その他にもL字型の間取りにしたり、天窓をつけたりするなど、設計次第で平屋特有のデメリットを改善することが可能です。

防犯面が心配

平屋は2階建ての住宅に比べて外から室内が見えやすく侵入しやすいため、防犯面で不安を感じるのも後悔しやすいポイントです。特に大きな窓を設置するデザインはおしゃれで人気がありますが、防犯面での不安も大きくなります。外の通行人からの視線をさえぎるために、カーテンを閉めっぱなしにして防犯対策をとりましょう。

対策:外構等で目隠しする、窓の設置場所を工夫する

平屋の防犯には目隠し用のフェンスを設置したり、背の高い植栽を置いたりすると効果的です。フェンスを設置することで外の様子が全く見えなくなるのが心配な方は、スリットフェンスを選ぶなどの工夫が必要です。また、大きい窓を設置したいときは、中庭側の窓を大きいものにすれば、防犯面での心配も少なくなるでしょう。

収納スペースが少ない

平屋は2階建ての住宅に比べて、広い土地を確保しなければなりません。しかし予算や立地の都合で面積に限りがあると、居住スペースの確保を優先して、収納スペースを十分に確保できないケースがあります。収納が少ないと、生活スペースに物が溢れて雑多な印象になってしまうかもしれません。収納スペースを考慮して計画的に間取りを設計する必要があります。

対策:デッドスペースを活用する

床面積を十分に確保しにくい平屋でも、デッドスペースを活用すると収納スペースを確保しやすくなります。デッドスペースとは壁面や床下、階段下、天井裏などです。あらかじめ収納するものの大きさや量を計算し、収納するものに応じて収納スペースを設計すると、効率良く整理整頓できます。

住宅会社の担当者にも相談し、生活スペースを減らさずにすっきりとした空間を保てる間取りを提案してもらいましょう。

水害が不安

平屋は土地の高さや形状によって水害のリスクが高く、敷地内に水が流れ込んできた場合、2階以上への避難ができないことに不安を感じる方も多くいます。特に傾斜地や低い土地、排水機能が整っていない土地は水害のリスクが高く、大雨が降ると雨水が一気に溜まる可能性もあります。平屋に住みながら水害に備えるには、土地探しの段階から考えなければなりません。

対策:事前にハザードマップを確認しておく

水害リスクが低い平屋を建てるには、ハザードマップなどを確認したうえで水害リスクが低い土地を選ばなければなりません。水害リスクを調べられる洪水ハザードマップや高潮ハザードマップなどは、国土交通省のホームページや自治体の窓口で確認できます。高台に位置しているエリアや過去に水害が少ないエリアを選ぶと、安心して暮らせるでしょう。

プライバシーを確保しづらい

LDKを中心に間取りを設計することの多い平屋は、家族それぞれのプライバシーを確保しにくい面もあります。平屋はすべての設備がワンフロアに配置されているため、2階建ての家に比べると家族との距離が近くなりやすいのが特徴です。そのため家族との時間を楽しめる一方で、声や音が漏れやすく、生活時間が異なるとストレスに感じるケースもあるでしょう。

対策:間取りを工夫する

平屋でプライバシーを確保するには、間取りの設計段階から工夫することが大切です。人の集まるリビングや出入りの多い玄関は、各部屋・寝室から離す、または、防音効果の高い材料を選ぶなどする必要があります。床面積が限界でなければ、あえて廊下をつくり各部屋に距離ができるように配置するのも良いでしょう。

動線が悪い

平屋はすべての設備をワンフロアに配置する構造上、建物の端と端まで距離ができやすくなります。その反面、動線を意識せずに間取りを設計すると、生活動線の効率が悪くなり、暮らしにくさを感じるかもしれません。何度も行ったり来たりしなければいけない間取りになると、ストレスを感じやすくなります。

対策:回遊動線を採り入れる

シンプルな間取りになりやすい平屋では、回遊動線を積極的に取り入れるとストレスを感じにくくなります。回遊動線とは、行き止まりがなくぐるっと回って移動できる動線です。例えばキッチンや洗面所、ランドリースペースの間を行き来しやすい間取りにすると、家事効率は良くなります。

ただし、回遊動線の間取りは設計難易度が高いので、施工会社と十分に相談したうえでデザインしましょう。

家事動線の良い間取りの注文住宅|便利ポイントとおすすめアイデアを紹介について詳しくはコチラ

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外観がイメージと違う

平屋の間取りにこだわりすぎて外観デザインを疎かにしてしまい、実際に完成してみたら思い描いていたイメージと違って後悔するパターンもあります。最近はシンプルモダンな外観がトレンドの一つではありますが、平屋の家はそもそもシンプルな形状になりやすい傾向があります。そのため、色やデザインに拘らない限り、味気ない印象になってしまいがちです。

対策:外観のテイストを決め、外構も含めてトータルコーディネートする

平屋の外観デザインで後悔しないためには、あらかじめ理想の外観イメージを明確にして、周囲の景観に馴染むかどうかを考えておきましょう。建物のデザインだけでなく、庭や駐車場、門扉などの外構も含めてトータルコーディネートすることが大切です。

SNSや雑誌などで理想のデザインを見つけたときは、住宅会社に共有しておくことをおすすめします。立体図や外観パースを確認しながら、外観デザインを高めていきましょう。

おしゃれな外構デザイン|おすすめと気をつけるポイントとはについて詳しくはコチラ

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参考にしたい!平屋の間取り事例

参考にしたい!平屋の間取り事例

平屋で後悔しがちなポイントを紹介しましたが、実際には平屋の魅力を最大限に活かして、こだわりの平屋を建てた事例も多くあります。ここでは、平屋の家づくりの間取り事例を見ていきましょう。

遊び心たっぷりに仕上げた平屋

遊び心たっぷりに仕上げた平屋

こちらの平屋では中庭を設置し、子どもが安心して遊べる間取りになっています。中庭は外の通りから見えないので防犯面で安心感があり、採光を確保するのにも役立ちます。また、リビングの天井は高さに変化をつけて、シンプルになりがちな平屋の間取りにメリハリをつけ、開放感を演出しました。

開放的な土間と中庭のある平屋の施工事例はこちら

家族との距離が近い平屋

家族との距離が近い平屋

外観は片流れ屋根を組み合わせたデザインを取り入れています。スタイリッシュな外観でありながらも、ところどころに木目調を取り入れた点がこだわりのポイントです。天井は標準よりも高く、大きな窓を2面設置したことで、平屋で後悔しがちな日当たりの悪さにもしっかりと対策しています。家族全員でくつろげる広いリビングにもこだわり、自然と家族で過ごす時間が増える居心地の良い平屋が実現しました。

家族で過ごせる広々リビングが自慢の平屋の施工事例はこちら

憩いの空間を実現した平屋

憩いの空間を実現した平屋

木の温かみを感じられる、ログハウス風の平屋です。外観は落ち着いた雰囲気が印象的な和モダンのデザインで、人目を引きます。ログハウス風の内装は無垢材がふんだんに使われており、室内にいながら自然の中で暮らしているかのようなリラックス空間です。

玄関横の扉をスライドすると大容量の収納スペースが現れ、ゴルフバッグや子どもの遊び道具を収納できます。また、キッチンは壁面を活用して棚を設置しており、見せる収納と隠す収納を使い分けてメリハリのある収納を実現しています。

薪ストーブとログハウス風の内装が落ち着く居心地のよい平屋の施工事例はこちら

ポイントと対策を押さえて後悔しない平屋づくりを

ポイントと対策を押さえて後悔しない平屋づくりを

平屋を建てる際は後悔しないように、事前に後悔しやすいポイントと対策を知っておくと安心です。ポイントを押さえて家づくりをすれば、理想的で暮らしやすい平屋の家づくりを実現できるでしょう。

キノエデザインは、兵庫県を中心に注文住宅の施工を行っています。お客様のご要望をしっかりとお伺いしたうえで、高性能で居心地の良い健康住宅をご提案いたしますので、家づくりの際はお気軽にご相談ください。

その他の平屋の施工事例はコチラ▶

 

平屋の後悔に関するよくある質問

平屋の弱点は何ですか?

平屋の欠点には以下のような点が挙げられます。

  1. 土地の有効活用が難しい

平屋は一階建てのため、同じ床面積を確保するにはより広い土地が必要になります。都市部など土地価格が高い地域では、コストが増大する可能性があります。

  1. 建築コストが高くなることがある

土地の広さに加え、屋根や基礎などの建築コストが二階建ての家に比べて割高になることがあります。これは、床面積に対する外壁や屋根の面積が大きくなるためです。

  1. プライバシーの確保が難しい場合がある

平屋は周囲からの視線が入りやすいことがあります。特に、隣地との距離が近い場合や、高い建物に囲まれている場合は、窓の位置や外構設計に工夫が必要です。

  1. 熱効率が低下することがある

平屋は屋根と床の面積が広く、熱が逃げやすい構造になっていることがあります。これにより、冷暖房の効率が下がり、エネルギーコストが増加する可能性があります。

これらの4つの欠点があるにもかかわらず、平屋はバリアフリー設計がしやすく、生活の利便性や将来の住みやすさを考慮すると、多くのメリットもあります。住宅を建てる際には、平屋の欠点だけでなくメリットも総合的に考慮することが重要です。

一人暮らしで平屋に住むデメリットは?

一人暮らしで平屋に住むデメリットは、以下のような点が挙げられます。

  1. 土地の有効活用が難しい

平屋は一階建てのため、同じ広さの土地を使用しても、二階建てや三階建ての家に比べて住居としての利用面積が限られます。特に土地の価格が高い地域では、コストパフォーマンスが低下する可能性があります。

  1. 建築コストが高くなる場合がある

平屋は基礎や屋根の面積が広くなるため、二階建ての家に比べて建築コストが高くなることがあります。特に限られた予算内で建築を考えている場合、コスト面で不利になることがあります。

  1. プライバシーの確保が難しい場合がある

平屋は全ての部屋が地上階にあるため、周囲からの視線が気になることがあります。特に住宅地が密集している地域では、窓の位置や外構設計に工夫が必要になることがあります。

  1. セキュリティ面での懸念一階のみの構造のため、侵入しやすいという懸念があります。窓やドアのセキュリティ対策をしっかりと行う必要があります。
  2. 将来の家族構成の変化に対応しにくい

一人暮らしの期間が一時的で、将来的に家族が増える可能性がある場合、平屋では部屋数の増設やリモデルが難しいことがあります。

これら5つのデメリットを踏まえつつも、平屋には生活のしやすさやバリアフリーなどのメリットも多くあります。そのため、一人暮らしのライフスタイルや将来の計画に合わせて、最適な住宅選びをすることが重要です。

二階建てと平屋ではどちらが安いですか?

二階建てと平屋のどちらが安いかは、建築する家の規模や設計、使用する材料によって異なりますが、一般的には平屋の方が高額になる傾向があります。

これは、平屋の場合、同じ床面積を確保するためにより広い基礎工事が必要になるため、その分コストがかかるからです。また、屋根や外壁の面積が広くなるため、材料費や施工費も増加します。

一方で、二階建ては土地の有効活用ができ、基礎工事の面積を抑えられるため、総じてコストを抑えやすいと言えます。ただし、二階建ての場合は、階段の設置や構造上の強度確保など、特有のコストが発生するため、プロジェクト全体の予算や要望に応じてどちらが適しているかを検討する必要があります。

日本で平屋が少ない理由は何ですか?

日本で平屋が少ない理由は、主に土地の価格と利用効率に関連しています。

日本は国土が狭く、特に都市部では土地価格が高騰しています。そのため、限られた土地を最大限に活用するために、縦に空間を広げる多階建ての家が好まれます。

また、日本では自然災害が多いため、地震や台風に強い構造が求められることもあり、それに適した設計が多階建て住宅に多く見られます。

さらに、高齢化社会の進行に伴い、バリアフリー設計の平屋が注目されていますが、土地の有効活用という点では多階建ての方が優れているとされています。

これらの理由から、日本では平屋よりも多階建ての住宅が一般的になっています。

 

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