家づくりコラム
注文住宅に人気の間取りとは?成功例や後悔しないためのポイントを紹介
目次
注文住宅を建てるとき、最もこだわりたいものといえば間取りではないでしょうか。間取りは暮らしやすさに直結するだけでなく、インテリアにも大きく影響します。家づくりは一生のうちに何度も経験することではなく、どのような間取りが良いのかわからずに迷うことも少なくありません。
そこで本記事では、注文住宅で人気の間取りや目的に応じた間取りの成功例、後悔しないためのポイントについて解説します。家族のライフスタイルに合った間取りを決めるための参考にしてください。
注文住宅で人気の間取り
注文住宅の間取りには正解がなく、家族構成やライフスタイルによって適した間取りが違ってきます。まずは、幅広い世帯で人気を集める間取りをご紹介します。
ウォークインクローゼット/ウォークインシューズクローゼット
収納力の高さから多くの注文住宅に設けられているのが、ウォークインクローゼットやウォークインシューズクローゼットです。衣類などをまとめて収納できるウォークインクローゼットは、衣服の保管や管理に役立つのに加え、その場で着替えられることもメリットだといえるでしょう。ウォークインシューズクローゼットは靴だけでなく、外遊び用のおもちゃやスポーツ用品、アウトドア用品、工具などを収納するのにも活用でき、玄関周りが散らかるのを防げます。
対面キッチン
家の中の様子が見渡せる対面キッチンは、リビング・ダイニングとの一体感があり、キッチンに立つ人が孤独を感じにくい構造が特徴です。調理をしながら子どもやペットの様子を見守ったり、家族と会話したりできる点が支持されています。来客時もお茶の準備をしながら会話が楽しめるため、人を招くことが多い家にもぴったりです。
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パントリー
パントリーとは食料品をストックするためのスペースです。まとめ買いをした飲料や食品を一箇所にまとめて保管しておくことで、キッチンやダイニングを片づけやすくなります。また昨今では、災害時に備えて普段から少し多めに食料品を備蓄しておくローリングストックも広まりつつあります。毎日の暮らしが便利になるだけでなく、いざという場合の備えにも役立つ間取りだといえるでしょう。
書斎
書斎は特に在宅勤務をする方にニーズが高い間取りです。完全な個室にする以外に、スキップフロアやリビングの一角に設けるケースもあります。仕事だけでなく、読書や動画鑑賞といった趣味のスペースとしても活用できます。書斎は間仕切りなどを使って後から設置することも可能ですが、将来的に書斎をつくる予定がある場合は、設計段階からコンセントの位置や数を工夫しておくと良いでしょう。
ランドリールーム
ランドリールームは衣類の洗濯から乾燥、アイロンがけまでを済ませるためのスペースです。干したりアイロンをかけたりするために洗濯物を持ち運ぶ必要がなくなり、家事の時短に役立ちます。バスルームの脱衣所と兼用にすれば、脱いだ服をすぐに洗濯機に入れられるほか、乾いたタオルをサッと収納できるのもメリットです。
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【目的別】間取りの成功例
家づくりでは「家族が自然と集まれる空間にしたい」「子どもの独立後を見据えておきたい」など、家庭によって重要視することが異なります。ここでは理想の家づくりを叶えられる間取りについて、3つの目的別に解説します。
家族とのコミュニケーションを取りやすい間取り
注文住宅を建てるとき、「家族とより多く顔をあわせられる家にしたい」と考える方は多いでしょう。家族間のコミュニケーションを取りやすい空間にするためにおすすめの間取りは、以下のとおりです。
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リビング階段
リビング階段とは、リビングの中に設けられた階段のことです。1階と2階を行き来する際に必ずリビングを通るため、家族が顔をあわせる機会が自然と増えます。子どもが成長し、自分の部屋で過ごすようになってからのコミュニケーションにも役立つでしょう。
さらに吹き抜けの構造ともマッチするため、高さを生かしたおしゃれなデザインが実現しやすいこともおすすめできるポイントです。
対面キッチン
すでにご紹介した対面キッチンは、キッチンに立つ人と家族のコミュニケーションが取りやすくなる間取りです。調理や洗い物をしながらお互いの顔を見て話すことができ、食事の時間だけでなくその前後も家族団らんのひとときになるでしょう。リビング・ダイニングから家事をする姿がよく見えるので、子どもがお手伝いをするきっかけもつくりやすく、親子関係にもプラスに働くといえます。
リビングとつながる和室
リビングと一体化した和室は、子どもの遊び場にしたり、座椅子やローテーブルを置いてくつろぎスペースにしたりと、多目的に使えます。畳はフローリングよりも寝転がりやすく、赤ちゃんのお昼寝や大人の小休止にも役立つでしょう。和テイストを取り入れることで、リビングがやわらかい雰囲気になる点もメリットです。段差を設けて小上がりにすれば、腰かけたりもたれたりすることもできます。
開放感を演出する間取り
広い住宅を建てづらい住宅密集地などでは、限られた空間を上手に生かした開放感のある間取りが人気です。室内を開放感のある空間にしたいときは、次のような間取りをおすすめします。
吹き抜け
上階と下階の仕切りをなくす吹き抜けは、タテの空間を生かして開放感をアップする間取りです。高い位置に窓を設置すれば自然光を取り入れやすくなり、室内全体が明るくなることでより広さを感じられるでしょう。リビング階段との相性も良く、おしゃれ感がグッとアップします。空間を確保できる分、冷暖房が効きづらくなるため、エアコンの位置を工夫しつつ床暖房などを検討すると良いでしょう。
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アウトドアリビング
室外に設けるアウトドアリビングは、第2のリビングとして使えるスペースです。バーベキューなどの煙やニオイ、油跳ねなどが気になるメニューも気軽に楽しめます。生活空間が広がるのに加え、子どもが小さいうちは外遊びの場にしたり、テントを張っておうちキャンプを楽しんだりと、実用性もあります。
サンルーム
サンルームは壁や天井をガラスなどの透明な素材でつくる部屋のことです。庭や家の外が見えることから、視覚的な開放感がアップします。自然光をふんだんに取り入れられるスペースなので、鉢植えを置いたり洗濯物を干したりと、室内でありながら庭のように使える点もメリットだといえるでしょう。
可変性を求めた間取り
家族構成やライフスタイルは変化するものです。子どもの人数が増えたときや夫婦二人暮らしになったときを見据え、必要に応じて変更しやすい間取りにするケースもあります。可変性を重視する際におすすめの間取りは以下のとおりです。
間仕切りできる部屋
間仕切りで区切れる部屋があると、家族の人数や子どもの成長に合わせて部屋数を変更できます。子どもが就学年齢のうちは仕切って子ども部屋にし、巣立ったあとは仕切りをなくして使うなど、変化に合わせやすいのがメリットです。また、リビングと部屋を間仕切りにしておくと、部屋が必要なくなった際にリビングを広く使えます。
スキップフロア
スキップフロアとはタテの空間を活用する間取りで、間仕切りやドアがなくても段差をつけることで異なる空間をつくれます。1階と2階の中間に中2階として設けるのが人気です。子どもが小さいうちはプレイルーム、大きくなったら親の書斎と、さまざまな用途に使えるのが魅力です。目線の高さが変わることから開放感も出しやすく、棚を設置すれば収納スペースにもなります。
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屋根裏部屋
屋根裏とは上階の部屋と屋根の間にある空間のことです。天井の高さが1.4mまでという制限があるため、大人が日常的に使うのにはあまり向いていませんが、子どもが小さいうちはプレイルームとして活用できます。部屋からは見えないスペースでもあるため、趣味に没頭するスペースや収納などに活用すると良いでしょう。
後悔しない間取りにするためのポイント
住宅は一生のうちに何度も建てるものではありません。住み始めてから後悔しない間取りにするために、押さえておきたいポイントを以下で解説します。
家事動線/生活動線を考慮する
毎日を快適に過ごすためには、家事動線と生活動線についてよく考えましょう。水回りを一箇所に集めたり、フロアの行き来が少なくなるように工夫したりすることで、暮らしやすさがアップします。たとえば、洗濯機と干す場所を隣り合わせにすれば重たい洗濯物を持ち運ぶ必要がなくなり、家事の負担を軽くできます。
採光・通風を確保する
採光(日当たり)や風通しを確保することも意識しましょう。特に家族が長い時間を過ごすリビングは快適性が損なわれるだけでなく、電灯や空気清浄機を使うことで電気代もかさみます。
風通しが悪いと湿気でカビが発生しやすくなるため、家が傷みやすくなるという点にも注意が必要です。対策として、庭やバルコニーの設置、自然光を効率的に取り入れられる高窓・天窓などを取り付けるのがおすすめです。効率的に採光や通風を確保できるよう、窓のサイズや位置についても考慮しましょう。
ライフステージの変化に合わせられるようにする
子どもの成長や独立、仕事の状況、将来的な二世帯同居といったライフステージの変化に対応できる間取りにすることも大切です。将来のことは完全に予測できるものではないため、間取りを考える際に「終の棲家にしたいのでバリアフリー化できるようにする」など、優先順位を決めておくことをおすすめします。
収納スペースは目的を明確にして広さや配置を決める
収納は欠かせないスペースですが、広さや位置を適当に決めてしまうと上手に活用しきれず、デッドスペースとなってしまう可能性があります。
まずはどこに何を収納するのかを考え、それぞれの収納スペースの目的を明確にしておきましょう。ウォークインクローゼットをつくる場合も、家族全員分の衣服を入れるのか、子どもたちの衣服はそれぞれの部屋で保管するのか、などによって適切な広さが変わってきます。
土地の形状や周辺環境に合わせる
間取りを考える際は、土地の広さや形状、周辺環境なども無視できません。希望する間取りをすべて取り入れるのが難しいときは、各要素に優先順位を付けておくようにします。また、周辺環境は変えられるものではないため、「リビングは自然光を取り入れやすい南側にする」「寝室は交通量の多い道路から遠ざける」などの工夫が必要です。
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注文住宅の間取りを決める際は長期的な暮らしをイメージしよう
注文住宅は数十年にわたって住み続けるものです。建てたときは気にならなかったことでも、後から「こうしておけばよかった」と感じることも珍しくありません。間取りを決める際は長期的な暮らしをイメージし、ライフステージの変化に対応することも意識しましょう。
秋山住研では、快適で便利な暮らしとおしゃれなデザインを両立する注文住宅を多く手がけています。間取りでお悩みの際は、ぜひ一度ご相談ください。
注文住宅の間取りに関するよくある質問
注文住宅の間取りの順番は?
注文住宅の間取りを決める順番は以下の通りです。
- ライフスタイルの確認:まずは自分たちのライフスタイルを確認し、どのような生活を送りたいのかを明確にします。これが間取りを決める基本となります。
- 必要な部屋数の確認:次に、必要な部屋数を確認します。寝室、リビング、ダイニング、キッチン、バスルーム、トイレ、洗面所、収納など、必要な部屋をリストアップします。
- 部屋の配置:部屋の配置を決めます。日当たりや風通し、プライバシー、家族の動線などを考慮しながら、部屋の位置関係を決めていきます。
- 部屋の大きさ:部屋の大きさを決めます。家具の配置や動線、生活スタイルに合わせて、部屋の大きさを決めていきます。
- 細部の設計:最後に、細部の設計を行います。窓の位置や大きさ、ドアの開き方、収納の位置など、生活をスムーズにするための細部を設計します。
以上の順番で間取りを決めていくと、自分たちの理想の生活に合った間取りを作ることができます。
注文住宅 の間取り打ち合わせは何回?
注文住宅の間取りについての打ち合わせは、建築会社や設計事務所によりますが、一般的には3回から5回程度行われます。初回はライフスタイルや希望する間取りのイメージを共有し、2回目以降で具体的なプランを詰めていきます。ただし、打ち合わせはクライアントの要望に応じて増えることもあります。最終的な間取りが決まるまでのプロセスは、お客様の満足度を最大化するために重要なステップです。
注文住宅 完成までどのくらい?
注文住宅の完成までの期間は、打ち合わせから設計、建築、完成までを含めると一般的には約1年から1年半程度とされています。ただし、これはあくまで目安であり、お客様のご要望や設計の複雑さ、建築地の条件などにより前後することがあります。具体的には、打ち合わせや設計期間が3~6ヶ月、建築期間が6~12ヶ月と考えると良いでしょう。ただし、納得のいく家づくりをするためには、焦らずじっくりと時間をかけることが大切です。