注文住宅を建てる際、開放的なリビングを実現したいと思う方は多いでしょう。リビング自体の広さや天井高を工夫することのほかに、庭と一続きにして、屋外に視線が抜けやすい設計をする選択肢もあります。
本記事では、リビングと庭を一体化するメリットや設計時の注意点、家づくりに役立つ建築実例を紹介します。
<このような方におすすめ>
●リビングと庭をつなげるのはなぜ?一体化するメリットを詳しく知りたい方
●リビングと庭の一体化で後悔しないためには?設計時の注意点を押さえておきたい方
●リビングと庭はどのように一体化する?建築実例を見て家づくりのヒントにしたい方
<この記事のまとめ>
●リビングのように使える屋外空間を「アウトドアリビング」といい、室内で過ごすような感覚がありつつも開放感を得られるのが特徴
●リビングと庭を一体にすると開放感が生まれやすく、庭をセカンドリビングとして活用しながら季節の移ろいを感じられるメリットがある
●一体化するときは、住宅性能を無視せず、プライバシー確保や虫の侵入対策、メンテナンス性を考慮しながら設計を進めることが大切
INDEX
リビングと庭が一体の家のメリット

リビングと庭が一体の家には、日々の生活を豊かにするメリットが多くあります。
屋内外が一続きになっていると、どのような暮らしができるのでしょうか。代表的な4つのメリットを、詳しく見ていきましょう。
視覚的広がりで心にゆとりが生まれる
リビングのように使用できる屋外空間のことを、アウトドアリビングといいます。リビングで過ごすような感覚がありつつも、室内にはない開放感を得られるのが特徴です。
庭とつながるリビングは床が屋外まで続いているように見えて、視覚的な広がりを感じられます。視線の抜けを意識した設計にすることで、屋内外の境界が曖昧になるため、開放的な空間づくりが可能です。
ウッドデッキを設置し、リビングのフローリングと色味や木目の方向をそろえると、より広々とした印象を与えられるでしょう。室内外のつながりを感じられるように、空が見える高窓を設置するのもおすすめです。
庭をセカンドリビングとして活用しやすい
屋内外の空間が一続きになっている家は、庭を単なる観賞用のスペースではなく、セカンドリビングとして活用しやすい点もメリットです。
バーベキューやキャンプ、読書、ティータイムといったさまざまな用途に利用できる空間で、家族・友人とのつながりを増やせるでしょう。室内にいてもすぐに外へ出られるため、必要な道具や食材を、室内から外へすぐに持ち運べて便利です。
また、室内で家事をしながら、庭で小さい子どもやペットを遊ばせたい家庭にも適しているでしょう。
季節の移ろいを感じやすい
リビングと庭が一体の家は、室内にいながら季節の移ろいを感じられるのも魅力です。徐々に移り変わる自然の風景を、室内から窓越しに眺められます。
外気温や天候に左右されることもないため、リビングでティータイムや家族とのコミュニケーションを楽しみながらゆったりと過ごせるでしょう。夜間はあえて照明を落とし、お酒やコーヒーを片手にくつろぐのもおすすめです。
外で遊ぶ子どもの様子を見守りやすい
リビングと庭をつなぐことで、大人は室内にいても安心して子どもの遊ぶ様子を見守れます。室内外の行き来がしやすいと子どもも気軽に屋外へ出られるため、満足度向上につながるでしょう。
ただし、中庭で子どもを遊ばせる場合は、安全性の確保が欠かせません。たとえば、コの字型やL字型の中庭で一部が道路に面している場合は、飛び出し防止のためのフェンスを設置すると安心です。
リビングと庭を一体にする際の注意点

リビングと庭を一体にする際、注意すべきポイントがいくつかあります。
住み始めてから後悔することがないように、以下で紹介する4つの注意点をあらかじめ理解しておきましょう。
開放感を求めるなら「性能」を無視しない
開放感のある家づくりをするにあたって、大きな開口部や複数の窓を設置しようと考える人もいるでしょう。
大開口窓の設置は開放的な明るいリビングを実現したい場合に有効な設計ですが、気密性・断熱性が低下することもあるため注意が必要です。夏場は熱気が入り込みやすく、冬場は室内の暖気が逃げて冷え込みます。
大開口窓を設置する場合は、必要最低限の大きさ・数を見極めたうえで、高断熱のガラスやサッシを選ぶことが大切です。一年中室内で快適に過ごせるように、室温のコントロールがしやすい高気密高断熱住宅を設計しましょう。
「視線のコントロール」でプライバシーを意識する
リビングと庭を一体化させる際に注意したいのが、外部からの視線です。
開放感を重視しすぎると、庭がオープンな設計になり、家族のプライバシーを守りにくい防犯性の低い家になる恐れがあります。周囲の視線を遮る目隠しとして、フェンスや塀、生垣などを設置しましょう。
ただし、目隠しが高すぎると、万一不審者が侵入したときに隠れてしまう可能性があります。室内からの見え方にも注意しながら、最適な高さの目隠しを設置しましょう。
虫の侵入対策を考える
庭と一続きのリビングに開口部を設置した場合、虫の侵入は避けられません。リビングと庭の境目がフラットであるほど、虫の侵入リスクは高まるでしょう。
特に夏場などの虫が多く発生しやすい時期は、注意が必要です。忌避効果の期待できるハーブや草木の生育、虫よけアイテムの活用など、工夫を凝らして虫の侵入を防ぎましょう。
メンテナンスを考慮して素材を選ぶ
リビングと庭をつなげる際は、素材を慎重に選ぶことが大切です。たとえば、複数の大開口を設けると、外気温の影響を受けやすくなり「夏場は暑く冬場は冷え込む」といった状況になる可能性があります。
紫外線による、室内の家具・フローリングの変色も懸念されるでしょう。日差し・雨を除ける屋根を設置すると効果的ですが、建築費用がかさみやすいため注意が必要です。
また、ウッドデッキを設置した場合、防水・防腐処理や適切な塗装をしないとシロアリ被害や腐食が発生するリスクもあります。
設計時は建築コストだけでなく、住み始めた後のメンテナンス費用も考慮しながら素材を選びましょう。
リビングと庭が一体になった建築実例

最後に、リビングと庭が一体になった住まいの建築実例を3つ紹介します。
設計の際にこだわったポイントも解説しますので、ヒントを見つけて今後の家づくりにお役立てください。
アウトドアリビングで非日常を楽しむ住まい

こちらは、2階に12帖の広々としたアウトドアリビングをつくった建築実例です。インテリアをリゾート感あふれるラグジュアリーなものに統一し、おしゃれな雰囲気に仕上がっています。
リビングからそのまま屋外へ出られるようにと、ハイドア窓も設置しました。また、アウトドアリビングを壁で囲って高窓を設置し、外部からの視線を遮っているのもポイントです。
周辺環境を気にすることなく、バーベキューやジェットバスといったレジャーを楽しんでいるとのことでした。
リビングとつながる広々とした中庭がある住まい

リビングとつながる、広々とした中庭がある住まいです。
中庭では子どもがのびのびと遊んだり、家族でピクニック気分を味わったりしているといいます。基本的に手入れがいらない人工芝を取り入れることで、美しい緑を一年中楽しめる空間が実現しています。
屋内外をゆるやかにつないで、外遊びもプライベートも楽しめる憩いの空間を手に入れたい方は参考にしてください。
自然とつながる中庭のある住まい

家の中心に中庭があり、リビングと自然につながるお住まいです。
庭は大きな窓でつながっており、同じ空間にあるかのようにも感じられます。室内と中庭を白で統一し、一つの空間のように見える点が特徴です。
中庭のシンボルツリーを配置したことで、自然を感じられる空間になりました。ソファに座りながらゆったりと過ごせる、魅力的な憩いの場です。
リビングと庭を一体化!開放的で使いやすい家づくりを
リビングと庭を一体化させることで視線が屋外に抜けて、屋内空間が開放的な印象になります。また、庭をセカンドリビングとして活用できる点や、室内から季節の移ろいを感じたり子どもを見守ったりできる点も魅力といえるでしょう。
ただし、開放感だけを重視して設計を進めると、住宅の気密性・断熱性が低下する恐れがあります。大開口窓を設けても一年中快適に過ごせるように、住宅性能の高さを意識した家づくりができる会社に家づくりを依頼しましょう。
キノエデザインでは、高気密・高断熱・透湿性に優れた「深呼吸する家」を手掛けています。無料の相談会を随時開催していますので、キノエデザインでの家づくりに興味がある方はぜひ一度お越しください。
リビングと庭を一体化した家に関するよくある質問
Q. リビングと庭の間にはウッドデッキが必要ですか?
必ずしも必要ではありませんが、ウッドデッキを設けると室内から庭へ出やすくなり、リビングとの一体感を高めやすくなります。椅子やテーブルを置けば、くつろぎや食事を楽しめるアウトドアリビングとしても活用できます。
一方で、設置費用や定期的なメンテナンスも必要です。使い方や予算に合わせて、ウッドデッキ、タイルデッキ、土間テラスなどを比較しましょう。
Q. リビングと庭の段差はなくしたほうがよいですか?
リビングの床とウッドデッキやテラスの高さを近づけると、視線が途切れにくくなり、室内と庭が連続した一つの空間に見えやすくなります。出入りもしやすくなるため、子どもの遊び場や家族のくつろぎスペースとして庭を使いたい場合にも適しています。
ただし、雨水が室内へ入り込まないよう、排水計画や窓まわりの納まりを適切に設計することが重要です。
Q. 外からの視線を気にせず、リビングと庭をつなげる方法はありますか?
建物をL字型やコの字型に配置して中庭をつくると、道路や隣家からの視線を遮りながら、リビングを庭に向けて開きやすくなります。目隠し壁やフェンス、植栽を組み合わせる方法も効果的です。
窓を大きくするだけではカーテンを閉めたままになる可能性もあるため、敷地周辺からの視線を確認したうえで、庭の位置や窓の向きを計画しましょう。
Q. 狭い庭でもリビングとの一体感を出せますか?
広い庭でなくても、リビングから見える位置に植栽やテラスを設け、床材や色合いを室内とそろえることで一体感を演出できます。庭の奥に壁や植栽を配置して視線の抜けをつくると、限られたスペースでも奥行きを感じやすくなります。
庭の面積を広げることだけでなく、室内からどのように見えるか、どのように出入りするかを意識して設計することが大切です。
Q. リビングと庭を一体化すると、どのようなことに後悔しやすいですか?
窓が大きいため外からの視線が気になる、庭を十分に活用しない、ウッドデッキや植栽の手入れが負担になるといったケースがあります。また、庭の配置によっては室内に日差しが入りすぎたり、窓を開けた際に虫や土ぼこりが入りやすくなったりすることもあります。
後悔を防ぐためには、見た目の開放感だけでなく、庭で何をしたいのか、どの程度お手入れができるのかまで具体的に考えておきましょう。
Q. リビングと庭を一体化する際、窓は大きいほうがよいですか?
大きな窓を設けると庭への視線が広がり、リビングに開放感をもたらしやすくなります。ただし、窓の大きさだけでなく、方角や日当たり、外からの視線、家具の配置、断熱性能まで考慮する必要があります。
キノエデザインでは、建築家がお客様の暮らし方や敷地条件を確認しながら、大開口窓や広々としたリビングにも対応した住まいを提案しています。