家づくりコラム
ウッドデッキのある平屋づくり|メリット・デメリットや費用相場を紹介
目次
ウッドデッキとは、主に木材を用いて屋外に設置する床のことです。平屋のマイホームを建てるとき、ウッドデッキを設置したいと考える方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、平屋にウッドデッキをつくるメリットとデメリット、費用相場について解説します。さらに、ウッドデッキを設置する際に注意しておきたい点についてもまとめました。ウッドデッキのある家づくりの参考にしてください。
平屋にウッドデッキをつくるメリット
屋外のスペースに設置するウッドデッキに対して「多用途に使えそう」「見た目がおしゃれ」など、プラスのイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。まずは、平屋にウッドデッキを設置するメリットを紹介します。
開放感を演出できる
ウッドデッキをリビングのフローリングと同じ高さに設置すると、屋内と屋外が一体化した広いスペースに見え、開放感が増します。開放感のあるリビングをつくるには、室内に吹き抜けをつくってタテの空間を生かすという方法がありますが、平屋の場合は吹き抜けを設置できません。ウッドデッキを設けることでヨコの方向にスペースが広がり、リビングを開放的に見せられます。
アウトドアリビングとして活用できる
ウッドデッキは屋外に設置するものですが、リビングの延長スペースとしても活用可能です。BBQなどの室内では煙やにおいが気になる食事も、ウッドデッキであれば気軽に楽しめます。小さな子どもの食べこぼしも気になりにくく、掃除にかかる手間やストレスを軽減するという点でもプラスです。また、友人・知人を招くホームパーティーの際には、掃き出し窓を開放することで1つの会場として使用できます。
さまざまな使い方ができる
ウッドデッキは、子どもが小さいうちは遊び場として使い、子育てが終わった後は家族のくつろぎスペースにするなど、ライフスタイルに合わせてさまざまな使い方ができます。囲いを設けてペットの遊び場にしたり、植木鉢を置いてガーデニングを楽しんだりしてもよいでしょう。リビングから目が行き届きやすいため、家事をしながら子どもやペットの様子を見守れる点も便利です。庭で過ごす際には、段差をベンチ代わりに使うこともできます。
外観デザインのアクセントになる
ウッドデッキをつくることで、シンプルになりがちな平屋の外観にアクセントが生まれます。日よけや雨よけのためにオーニングや庇(ひさし)を設ければ、見た目がおしゃれになるだけでなく、実用性という点でもプラスです。また、屋外用の家具を設置したり、ランプを吊るしたりすれば、気軽にアウトドア気分を楽しめます。
利便性や居住性を高めたい場合は、屋根のあるインナーバルコニー(インナーテラス)のスタイルにするのもおすすめです。ウッドデッキ部分が天候に影響されにくくなり、多少の雨であれば、洗濯物を干したり窓を開けたりできるようになります。
平屋にウッドデッキをつくるデメリット
平屋のウッドデッキには、メリットだけでなくデメリットもあります。つくってから後悔しないために、デメリットについても確認しておきましょう。
費用がかかる
ウッドデッキを設置するには費用がかかり、価格の高い建材を使ったり広くしたりすれば、その分高額になります。家づくりを計画する時点で、予算を多めに確保しなければならない点がデメリットです。
ウッドデッキは、生活に必須の間取りではありません。費用をかけて設置したにもかかわらず、使用頻度が少なかったり、うまく活用できなかったりすれば「お金をかけて設置した意味がなかった」と感じてしまう可能性があります。
メンテナンスの手間がかかる
ウッドデッキには木材を使用するため、こまめなメンテナンスが欠かせません。放置すると見た目の印象が悪くなるだけでなく、安全性も損なわれてしまいます。
木材の表面にささくれができればケガの原因となり、雨や湿気で腐食すれば強度が下がってしまうため、大変危険です。また、環境によってはカビや苔が発生することもあります。安全かつ快適に使い続けるには、日々の掃除に加えて塗り替えや張り替えなどを行い、手間と費用をかけてメンテナンスをしなければなりません。
外部からの視線が気になる可能性がある
ウッドデッキをつくる場合、室内からの出入り口として大きな掃き出し窓を設置するのが一般的です。しかし、掃き出し窓が道路に面していると、近所の方や通行人から家の中が見えてしまう可能性があります。特に夜は屋外が暗いため、明るい室内が丸見えになりかねません。住宅密集地では、隣家から見えてしまうこともあります。
目隠し用のフェンスや樹木を設置したり、カーテンを閉めたりすれば視線は防げますが、その分開放感は失われてしまうでしょう。
平屋にウッドデッキを設置する費用相場
平屋にウッドデッキを設置する際にかかる費用相場は、3~5坪程度の広さで30万~60万円前後となります。ただし、天然木と人工木のどちらを使用するかでも異なります。大まかな1㎡あたりの単価は、天然木を使う場合は3万~5万円/㎡、人工木を使う場合は3万~8万円/㎡です。
なお、ペット用の囲いや柵、階段などを設置する場合は、さらに費用がかかります。実際に使う際に日差しや雨を避けるには、オーニングやシェードなどが必須です。予算を立てるときは、どのようなオプションを付けるのかも事前に考えておきましょう。
平屋にウッドデッキを設置する場合の注意点
平屋にウッドデッキを設置するときは、快適に使い続けられるよう、設計の段階からしっかりと計画を立てましょう。以下では、平屋にウッドデッキを設ける際の注意点について解説します。
メンテナンス性を考慮して選ぶ
屋外に設置するウッドデッキは雨風や日差しにさらされるため、メンテナンスが必要です。メンテナンスが負担にならないよう、手間がかかりにくい素材を選びましょう。例えば、木粉と樹脂からつくられる人工木は、価格が高めではあるものの、耐久性が高く長持ちするうえにメンテナンスも簡単です。
また、ウッドデッキを設置する場合は、床下部分にも気を配らなくてはなりません。下に防草シートを敷いておくと、草が生えてくるのを防げます。費用はかかるものの、土間コンクリートの上にウッドデッキを設置するという方法もあります。
見え方をシミュレーションする
ウッドデッキを設置すると、家の中が丸見えになってしまう可能性があります。プライバシー保護のために、計画段階で施工会社と相談し、外部からどう見えるかをシミュレーションしておきましょう。道路から見えてしまう場合は、フェンスなどの目隠しを設置するのがおすすめです。
目隠し用のフェンスにも、ウッドデッキと同じ木材を使うタイプや、半透明のタイプなど、さまざまな選択肢があります。見た目や予算なども考慮しつつ、できるだけ開放感が損なわれないものを選びましょう。
用途を明確にする
ウッドデッキをつくる際は、どのように使いたいかを考えておくことが大切です。用途が明確でない状態で設置すると、使い勝手が悪くなったり、使わなくなったりする可能性があります。
子どもやペットの遊び場として使いたいのであれば、ある程度の広さが必要になってくるのに加え、転落や脱出を防止するための囲いもあるとよいでしょう。ガーデニングエリアにするのであれば、近くに蛇口を設置すると便利です。
暑さ・寒さ対策を行う
快適に過ごせるウッドデッキをつくるには、暑さと寒さへの対策が重要です。暑さ対策としては、可動式オーニングや深めの庇を設置したり、インナーバルコニーにしたりして、直射日光を遮る工夫をしましょう。
寒さ対策としては、暖房器具を設置できるよう、屋外コンセントの設置をおすすめします。また、インナーバルコニーにすることである程度の風を防ぐことができます。体感温度は日の当たり方によっても変わるため、ウッドデッキを設置する位置や方角も考慮するとよいでしょう。
平屋にウッドデッキを設置して豊かな暮らしを実現しよう
ウッドデッキは庭の一部として、またアウトドアリビングとしても使える魅力的なスペースです。子どもやペットを遊ばせたり、家族でくつろいだりと、家族構成やライフスタイルに合わせて活用し、ウッドデッキのある平屋での暮らしを楽しみましょう。
キノエデザインでは、兵庫県を中心に家族が笑顔で過ごせる注文住宅を手がけています。ウッドデッキのある平屋をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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置くだけウッドデッキのデメリットは?
置くだけウッドデッキは設置が簡単で手軽に導入できる一方で、いくつかのデメリットがあります。まず、固定されていないため、強風や地震などの際に動いてしまう可能性があります。また、耐久性が低く、長期間使用する場合には劣化が早くなることがあります。さらに、設置場所の地面が平らでない場合には安定性に欠けることがあり、設置前に地面の整備が必要になることもあります。加えて、素材によってはメンテナンスが必要で、定期的な手入れが求められることもあります。これらの点を考慮して、設置場所や使用目的に応じた選択が重要です。
ウッドデッキは何年くらい持ちますか?
ウッドデッキの耐久年数は、使用する木材の種類やメンテナンスの頻度によって異なります。一般的に、天然木材のウッドデッキは10〜15年程度の耐久性がありますが、定期的なメンテナンスを行うことでさらに長持ちさせることが可能です。例えば、防腐処理を施した木材や、耐久性の高いハードウッドを使用することで、耐用年数を延ばすことができます。また、合成木材や樹脂デッキの場合は、20年以上の耐久性が期待できることもあります。メンテナンスの内容としては、定期的な洗浄や塗装、防腐剤の塗布などが挙げられます。
ウッドデッキの平均費用はいくらですか?
ウッドデッキの平均費用は、使用する材料やデッキのサイズ、施工方法によって異なります。一般的には、1平方メートルあたり約1万円から3万円程度が目安とされています。例えば、10平方メートルのウッドデッキを設置する場合、10万円から30万円程度の費用がかかることになります。また、天然木材を使用する場合と人工木材を使用する場合でも費用が異なり、人工木材の方が耐久性が高くメンテナンスが少なくて済むため、初期費用は高めになることが多いです。具体的な費用は、施工業者に見積もりを依頼して確認することをお勧めします。
ウッドデッキは建ぺい率に含まれますか?
ウッドデッキが建ぺい率に含まれるかどうかは、その構造や設置場所によります。一般的に、地面に直接設置されているウッドデッキは建ぺい率に含まれないことが多いですが、屋根が付いている場合や建物と一体化している場合は、建ぺい率に含まれることがあります。具体的な判断は自治体の条例や建築基準法に基づくため、設計段階で確認することが重要です。