パントリーは、まとめ買いした食品や日用品、調理家電、災害用の備蓄品などを収納できるスペースで、設置するとスッキリ整理できる点が魅力です。一方で、パントリーをどこに配置するべきか、間取りに悩まれる方もいるでしょう。
本記事では、パントリーの間取りを建築実例で紹介します。間取りタイプや失敗しやすいポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
<このような方におすすめ>
●パントリーの間取りは?タイプごとの特徴を知りたい方
●パントリーで後悔しないためには?よくある失敗と対策を知りたい方
●パントリーのあるキッチンってどう?実際の間取り実例を見たい方
<この記事のまとめ>
●パントリーは、壁付けタイプやウォークインタイプ、ウォークスルータイプの間取りがあり、それぞれ特徴が異なる
●パントリーの広さは間取りタイプによって異なるが1~3帖程度が一般的で、収納棚の奥行は45センチ、通路幅は60~80センチあると使用しやすい
●日々の動線を意識しながら、パントリーの間取りを検討することで失敗しにくくなる
INDEX
パントリーとは

パントリーとは、食品のストックやキッチン用品を収納できるスペースのことです。キッチンの近くに設置することで、家事効率が上がります。
そのほか、以下のようなメリットも期待できます。
- キッチンの周りが片付き、生活感を抑えられる
- 食材ストックの管理がしやすくなる
- 家事動線がよくなる
- まとめ買いに対応できる
- 災害時の備蓄品を保管できる
普段使用しない調理器具なども収納できるため、利便性が向上するでしょう。
パントリーの間取り実例6選
ここでは、パントリーの間取り実例を6つ紹介します。パントリーの設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
すぐに取り出せるキッチンの壁付けパントリー

こちらのパントリーは、キッチンの壁に設置されているため、必要なものをすぐ取り出せる点が魅力です。
炊飯器やポットなどの家電も扉を閉めれば隠せるため、来客があったときも生活感を抑えられます。すぐに必要なものを取り出せて、料理が快適に進みます。
外とつながるキッチン横の大収納パントリー

キッチンから直接外に出られる動線を確保した大容量のパントリーは、日々の買い物の負担を軽減してくれます。まとめ買いをした日でも、食品や日用品をそのままパントリーに収納できるので、キッチンやカウンターを常にすっきりと保てます。
パントリーはキッチンの奥まった位置にあり、リビングから生活感が目立ちにくいのも魅力の一つです。
引き戸で生活感をすっきりと隠せる大型パントリー

キッチン横に配置した使い勝手の良い大型パントリーの実例です。スライドドアで、中身を隠せるため、生活感をすっきりと抑えられます。
可動棚と引き出しを組み合わせたため、ストックした食品や調理家電に併せて調整できる点が魅力です。
オープンタイプの壁付けパントリー

キッチンと横並びに配置したオープンタイプのパントリーです。パントリーの棚下には、ゴミ箱を置けるスペースも確保しており、使い勝手も抜群です。
棚は可動棚にしており、収納するものに合わせて調節できるほか、背面の収納もあるためキッチンをスッキリと保てます。
見せる収納を意識した収納しやすいパントリー

家全体で扉のない収納を意識した建築実例です。パントリーにおいても、扉をあえてつけず、何をしまっているかが一目でわかるようにしています。
扉がないため開放感があるほか、通気性もよく湿気がこもりにくい点もメリットの一つです。
家事動線を意識して壁際に配置したパントリー

アイランドキッチンの作業スペースを考慮し、パントリーとキッチン家電を置くラックを壁際に設置した建築実例です。
アイランドキッチンの周りは広く余白を設けているため、複数人での作業もしやすい点が特徴です。
キッチンを中心に水回りやパントリーへ無駄なく移動できるため、家事を効率よくこなせます。
パントリーの主な間取りタイプ

パントリーの間取りは主に3タイプあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
壁付けタイプ
壁付けタイプとは、キッチンの近くの壁に棚を設置するパントリーのことです。場所をあまり取らず、どのような間取りでも比較的取り入れやすいのが特徴です。
キッチン横や背面にパントリーを設けることで、移動を最小限に済ませられ、家事をスムーズに進められます。収納量は他のタイプに比べると少なめですが、奥まで見渡せるぶん、ストックを把握しやすいでしょう。
ウォークインタイプ
ウォークインタイプは、小部屋のなかに入って出し入れできる独立した収納スペースのことです。料理中なども行き来しやすいキッチン横などに配置することが一般的です。
壁付けタイプに比べると、収納量が多く普段使用しない調理家電なども置けます。また、まとめ買いをしたときにも、対応できる点がメリットです。
一方でウォークインタイプは一定の広さが必要なため、場合によってはほかのスペースを圧迫する要因にもなります。そのため、家全体の間取りを考慮しバランスよく設置することが大切です。
ウォークスルータイプ
ウォークスルータイプとは、出入口が2つあり、通り抜けできるパントリーのことです。通気性も優れ、通路としても活用すればスペースを無駄なく使用できます。
また、ウォークスルーの配置を意識すると、家事動線が短くなります。たとえば、キッチンと洗面室のあいだにパントリーを設置すれば日用品の出し入れがしやすくなるでしょう。玄関とキッチンのあいだであれば、買い物のあとにそのまましまうことが可能です。
パントリーの広さ・奥行や通路幅の目安

パントリーの広さは、間取りタイプによって目安が異なります。一般的に壁付けタイプは1帖以下、ウォークインタイプは1~2帖、ウォークスルータイプは2~3帖程度です。
4人前後の家族であれば2帖前後あると安心です。
収納棚の奥行きは、家電も置くのであれば45センチ確保します。また通路幅は60~80センチ程度あると、移動がしやすいでしょう。
パントリーの間取りでよくある失敗と対策方法

せっかくパントリーを設置したのに、失敗したと感じる方も少なからずいるでしょう。ここではパントリーを設けたときによくある失敗を、対策方法とともに紹介します。
動線が悪くて使いにくい
日常的に食材を出し入れするパントリーは、動線が悪いと家事効率が下がりかねません。
たとえば、玄関からの動線が長いと買い物から帰ったときにしまうのが面倒になる可能性があります。そのほか、キッチンからの動線が悪ければ、料理のときに行ったり来たりする必要がでてくるでしょう。
このように動線は使い勝手を左右するため、実際の行動をイメージして、できるだけ短くなるよう検討することが大切です。
家事動線を意識した間取りは、以下の記事でも紹介しています。あわせてご覧ください。
奥行が深く奥のストックが見えない
奥行きが深いと、奥のものが見にくくなります。その結果、ストックがあることに気づかず同じものを購入したり、賞味期限が切れたりする場合があるでしょう。
対策として、以下の方法があります。
- 奥行を30~45センチ前後にする
- 収納する物に合わせて可動棚にする
奥行きを抑えると、収納できる量は減るものの奥まで見渡せて管理しやすくなります。さらに可動棚を選べば、背の高い家電から細かい食品まで、収納する物に合わせて棚の高さを調整でき、デッドスペースを防げます。
湿気がこもり食品が傷む
パントリーは居室に比べて空間が狭いため、湿気対策が欠かせません。保管する食品によっては湿気でカビが発生する可能性があります。
湿気を抑えるには、扉を設けないオープンな収納にしたり、通気性のよいウォークスルータイプを選んだりするのが効果的です。
また、通気口や小窓を設けて換気をしやすくするのも効果的です。
コンセントや照明がなくて使いにくい
掃除機や除湿機などの利用でコンセントがなく不便に感じる場合もあるでしょう。照明においても、思いのほか暗くてストックが見にくいと感じることもあります。
掃除ロボットのステーションなど、利用する可能性のある家電の数と使用位置を決めてコンセントの数を決定します。
照明は広さやストックする物をイメージして、ワット数と位置、色調を検討しましょう。
パントリーの間取りを工夫して料理がしやすい環境を整えよう!
パントリーは、食材や日用品のストックを収納でき、キッチン周りをすっきりと保ちながら家事効率も高められます。壁付けやウォークイン、ウォークスルーのタイプがありますが、特徴やメリットを知っておくことでマイホームに合わせたパントリーを実現できるでしょう。
キノエデザインでは、建築家と直接対話を重ねながら、動線や収納計画に合わせてパントリーの間取りを相談できます。高気密・高断熱・透湿性の「深呼吸する家」では、パントリーの湿度対策も可能です。
使いやすいパントリーを検討されている方は、ぜひ無料相談会へお越しください。
パントリーの間取りに関するよくある質問
パントリーとカップボードは、どのように使い分ければよいですか?
カップボードには毎日使う食器やカトラリー、パントリーには未開封の食品や使用頻度の低い調理器具などを収納すると整理しやすくなります。同じものを両方に分散させすぎず、種類ごとに定位置を決めることがポイントです。先に収納するものを振り分けておくと、収納設備の重複やつくりすぎも防ぎやすくなります。
食品と洗剤などの日用品を、同じパントリーに収納してもよいですか?
同じ空間に収納する場合も、食品と洗剤・掃除用品は棚や収納ケースを分けましょう。液漏れやにおい移りを防ぐため、洗剤類を食品の真上に置かない配置にすることも大切です。小さなお子さまがいる家庭では、洗剤などを手の届かない場所や施錠できる収納に保管することも検討しましょう。
飲料水や米など、重いものを収納するときの注意点はありますか?
棚板だけでなく、棚受け金具を含めた耐荷重を確認し、重いものは低い位置に収納しましょう。飲料水を箱ごと保管する場合は、床置きスペースや重量に対応した台車を使う方法もあります。設計時に保管する量や重さを伝えておくと、棚のたわみや出し入れの負担を考慮した収納を計画しやすくなります。
パントリーに冷蔵庫や冷凍庫を置くことはできますか?
設置は可能ですが、本体が収まるだけでなく、放熱に必要な空間や扉・引き出しを開けるスペースを確保する必要があります。機種ごとの設置条件を確認し、排熱によって周囲の食品の保管環境に影響しないかも検討しましょう。将来の買い替えに備え、搬入・搬出できる経路を確保することも大切です。
炊飯器や電子レンジは、パントリーの棚に置いたまま使えますか?
使用できるかは、家電と収納設備の仕様によって異なります。家電メーカーが指定する周囲の空間を確保し、熱や蒸気が棚板・壁・収納物に当たらないように計画しましょう。扉付き収納では、使用中に扉を開ける必要がある場合もあります。家電の寸法だけでなく、使用時の条件を確認してから設置方法を決めることが大切です。
災害用の備蓄食品は、どのように管理するとよいですか?
普段から食べる保存食品を少し多めに備え、消費した分を買い足す「ローリングストック」を取り入れると管理しやすくなります。購入日や期限が分かるように並べ、古いものから取り出せる定位置をつくりましょう。備蓄を一カ所に集中させず、非常用持ち出し品は取り出しやすい別の場所にも用意しておくと安心です。
パントリーの地震対策には、どのような方法がありますか?
棚を適切に固定し、重いものを下段に置くことが基本です。瓶や缶などを置く棚には、収納物に合わせて落下防止バーや滑り止めを検討しましょう。また、出入口付近に倒れやすいものを置かず、収納物が落下しても通路をふさぎにくい配置にすることが大切です。
パントリーに虫が発生しないようにするには、どうすればよいですか?
開封後の食品は表示された保存方法に従い、常温保存できるものは必要に応じて密閉容器に移しましょう。粉類や食べこぼしを放置せず、棚の隅まで定期的に掃除することも大切です。段ボールはため込まず、買い物から持ち帰った食品や包装に異常がないかを確認してから収納しましょう。
家族みんなが使いやすいパントリーにするには、どのような工夫がありますか?
家族が共通で使うものは、見つけやすく手が届く位置にまとめ、収納ケースにラベルを付けると定位置を共有しやすくなります。子ども用の食器などを取り出しやすい位置に置く一方、刃物や酒類などは管理する場所を分けましょう。誰が何を出し入れするかを考えて配置すると、家族で片付けや在庫管理を分担しやすくなります。
パントリーの設計相談には、何を準備しておくとよいですか?
普段の買い物の頻度や一度に購入する量、収納したい食品・日用品・家電の一覧を用意すると相談しやすくなります。現在の収納の写真や、「重い箱を持ち上げにくい」「家族が物の場所を把握できない」といった困りごとも役立ちます。キノエデザインでは建築家と直接対話しながら収納計画を検討できるため、見た目の希望と日々の使い方をあわせて伝えましょう。