家づくりコラム
吹き抜けリビングの注文住宅!デメリット解消法やおしゃれな間取りとは
目次
吹き抜けのあるリビングは開放的な印象になりやすく、おしゃれ感を演出したい場合に役立つ間取りです。しかし、吹き抜けをつくると機能面で心配な点が多く、家づくりの際に悩む方も少なくありません。デメリットを把握してしっかり対策をとることで、吹き抜けのあるリビングで快適な暮らしを実現できます。
この記事では、吹き抜けリビングのメリットやデメリット、デメリットの対策法、相性の良い間取り・設備について紹介しています。納得の吹き抜けリビングをつくりたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
吹き抜けリビングのメリット
吹き抜けリビングを設置することには、次のようなメリットがあります。
- 明るく開放感のあるリビングになる
- 風通しが良くなる
- 家族間のコミュニケーションがとりやすくなる
- おしゃれなリビングを演出しやすい
以下でそれぞれ解説していきます。
明るく開放感のあるリビングになる
吹き抜けリビングは上下階を区切る天井がなくなるため、その分天井が高くなり視覚的に広くなるのが特徴です。天井が高くなることで高い位置から採光を確保でき、年間を通して日中は明るく、かつ空間の広さと相まって開放感のあるリビングを演出できます。
風通しが良くなる
吹き抜けリビングは、空間が縦に広がることで室内の空気も縦に移動する流れになり、風通しが良くなります。下から上へ空気が循環され、空気の入れ替えがしやすいのも特徴です。天井にシーリングファンを取り付ければ、下から上にのぼった空気がそのまま2階の窓から出ていく循環システムを構築できます。
家族間のコミュニケーションがとりやすくなる
吹き抜けは1階と2階の空間がつながっています。そのため、別フロアにいても声がよく通って会話がしやすいため、家族間のコミュニケーションがとりやすくなるでしょう。子どもがどこにいるのか位置を把握しやすく様子を確認できるので、どこにいても家族の気配を感じて安心できます。
おしゃれなリビングを演出しやすい
吹き抜けリビングの魅力は、おしゃれなリビングを演出できる点です。視覚的に広がるだけでなく、吹き抜けに適した窓・階段・インテリアを選ぶことで、リビングのおしゃれ度をアップするためのアレンジができます。狭い空間ではつくれない間取りや設備にこだわると、個性を出しやすくワンランク上のおしゃれ感を演出できるでしょう。
吹き抜けのある間取りとは?メリット・デメリットや設計時の注意点について詳しくはこちら
吹き抜けリビングのデメリット・対策法
吹き抜けリビングでは、以下のような点にデメリットを感じやすい傾向にあります。
- 夏は暑く、冬は寒くなりやすい
- 生活音やにおいが家全体に広がりやすい
- エアコン効率が下がる
- 吹き抜け部分の掃除などメンテナンスが大変
それぞれの内容に加え、改善できる対策法を紹介していますので、参考にしてください。
夏は暑く、冬は寒くなりやすい
吹き抜けリビングの特徴は、窓が大きく外部と接触する外壁が多いことです。採光を確保しやすいメリットがある反面、外気が伝わりやすいため、暑さや寒さを感じやすくなるデメリットがあります。特に夏場は日が入りやすく太陽の熱も伝わるため、ひときわ暑さを感じやすくなります。
対策
吹き抜けリビングで暑さ・寒さのストレスを感じることなく快適に過ごすためには、家自体の断熱性能を高めることが必要です。屋根や壁に断熱材を入れたり、断熱窓にしたりすることで断熱性能が向上します。断熱性を高めることで夏は涼しく冬は暖かい空間になり、一年を通して快適に過ごせるでしょう。リフォームでは大掛かりな工事になるため、設計時点から断熱仕様にすることをおすすめします。
生活音やにおいが家全体に広がりやすい
吹き抜けリビングでは空間に仕切りがないため開放感のある空間にできる反面、音やにおいが家全体に広がりやすくなります。家族が就寝中に帰宅した場合やリビングでテレビを観る場合に物音が響いてしまったり、ニンニク系などのにおいがきつい料理は2階にいても気になったります。家族間で生活リズムが異なると、不満につながる原因になりかねません。
対策
音の対策としては、寝室など静かに過ごしたい部屋は吹き抜け部分からできるだけ遠ざける間取り配置にしたり、部屋自体に防音設備を導入したりする方法が効果的です。においに関しては、においが広がりやすいオープンキッチンではなく「半個室」や「個室」タイプにする方法が有効な対策といえます。壁で仕切ることでにおいの広がりが抑えられ、生活感を見えづらくすることも可能です。
エアコン効率が下がる
空間の広い吹き抜けリビングでは、空調設備の工夫が必要です。天井の高さがある分、エアコンから出た暖かい風は上に溜まりやすく、部屋全体に効きにくくなります。空間が広いためエアコンで適温にするまでも時間がかかり、エアコン効率を下げる原因となっています。
対策
エアコン効率を高めるには、天井にシーリングファンを設置する方法が効果的です。シーリングファンを設置することでエアコンの空気を攪拌することができ、エアコン効率を高めて室温を均一にできます。快適性が得られるだけでなく、電気代の節約も可能です。また、シーリングファンはインテリアとして設置することで、おしゃれな内装も演出してくれます。
吹き抜け部分の掃除などメンテナンスが大変
高い位置にあるものはメンテナンスが大変です。吹き抜け部分の電球の交換や窓・梁の掃除、天井クロスの張り替えなど、高所での作業はケガの原因になりかねません。安全を考慮すると時間や費用がかかるため、掃除やメンテナンスをするにも一苦労です。
対策
天井に取り付けた照明は、電動で昇降できる昇降機能付きのタイプを採用することで、取り替えや掃除が簡単になります。また、吹き抜けの窓は伸縮式の伸縮ワイパーを使用することで、安全を確保しながら掃除が可能です。設備の設置位置は、天井面ではなく壁面取り付けを選ぶことで、メンテナンスがしやすくなるでしょう。作業が危ないものは、専門業者に依頼することをおすすめします。
【注文住宅】吹き抜けをつくると後悔する?よくあるケースと対策法とはについて詳しくはこちら
吹き抜けリビングと相性の良い間取り・設備
リビングを吹き抜けにするだけでもおしゃれですが、ほかの設備などと組み合わせることで、さらにワンランク上のおしゃれを追求できます。以下のような間取りや設備は吹き抜けリビングと相性が良いので、吹き抜けリビングの間取りを考える際の参考にしましょう。
リビング階段
リビング階段は、吹き抜けリビングと最も相性の良い間取りの一つです。リビング階段とは文字通り、リビングの中に上階につながる階段を設置する間取りのことをいいます。従来は玄関ホールに階段を設置するのが一般的でしたが、リビングに設置することで見た目がおしゃれになるほか、リビングが2階への通り道となるため家族が顔を合わせやすい、といったメリットがあります。
大きめの窓・ウッドデッキ
バルコニーからつながる部分の窓を大きめにすることで、外と一体化しているように見せられ、よりインパクトと開放感のあるリビングをつくれます。また、リビングにつながるウッドデッキを設けることで、アウトサイドリビングとして活用することもでき、採光が確保しやすくなるでしょう。
ダクトレール照明
インテリア照明器具の一つ、ダクトレール照明も吹き抜けリビングとの相性が良好です。ダクトレール照明とは、天井に取り付けて使用するレール上の配線器具のことです、レール(バー)に沿って複数のライトを一列に設置することができ、照明の位置や向き、数を自由に調整できます。元から開放感のある吹き抜けリビングを、ダクトレール照明によりさらにおしゃれな雰囲気に演出できるでしょう。
2階廊下
2階廊下は、吹き抜け階段の先に設置する2階部分の廊下です。標準サイズのままでは通路にしかなりませんが、廊下を広めに確保することで、ワークスペースや趣味空間など活用範囲が広がります。また吹き抜けを通じて別フロアの家族の気配を感じながら家事をしたり仕事をしたり、コミュニケーションを取れるため安心です。
シーリングファン
シーリングファンは、天井に取り付けて使用する天井扇(プロペラ)です。羽根を回転させることで空気を攪拌させ、循環を良くして室温を一定に保つことができます。上で紹介したとおり、エアコン効率を改善できるだけでなく、開放的な空間の吹き抜けリビングと見た目にも相性が良く、機能性と装飾性を兼ねています。
デメリットや対策を理解して後悔のない吹き抜けリビングを!
吹き抜けリビングの間取りにするにはメリットだけでなくデメリットもあり、事前に対策を練ったうえで設置を検討することが大切です。また、吹き抜けリビングと相性の良い間取り・設備もあるため、おしゃれな吹き抜けリビングにしたい場合に活用しましょう。
キノエデザインは兵庫県を中心に注文住宅の施工事例が豊富で、家族のご希望を考慮した吹き抜けリビングのある間取りもご提案可能です。住宅の高い機能性を維持しつつ間取りにもこだわりたい方は、ぜひ一度キノエデザインにご相談ください。
吹き抜けのリビングに関するよくある質問
吹き抜けリビングのデメリットは?
吹き抜けリビングは開放感や明るさを楽しむことができますが、以下のようなデメリットもあります。
- 熱効率が悪い: 吹き抜けリビングは天井が高いため、冷暖房の効率が悪くなります。特に冬季は暖房が上に逃げてしまい、床近くは冷えやすいです。
- 音の反響: 高い天井のため、音が反響しやすくなります。テレビの音量を上げたり、大声で話すと、騒音となってしまう可能性があります。
- プライバシーの問題: 吹き抜けリビングは2階からの視線が直接届くため、プライバシーが保ちにくいです。
- 清掃の手間: 高い位置にある窓や照明器具の清掃が大変です。
これらのデメリットを理解した上で、吹き抜けリビングの設計を検討することが重要です。
吹き抜けリビングのメリットは?
吹き抜けリビングのメリットは以下の通りです。
- 開放感:吹き抜けリビングは天井が高く、広々とした空間を作り出すことができます。これにより、開放感を感じることができ、リラックスした時間を過ごすことが可能です。
- 明るさ:吹き抜けリビングは自然光をたくさん取り入れることができます。これにより、室内が明るくなり、心地よい生活空間を作り出すことができます。
- 通風性:吹き抜けリビングは上下の空気の流れを良くすることができます。これにより、室内の換気が良くなり、快適な生活環境を保つことができます。
- デザイン性:吹き抜けリビングは一般的なリビングとは異なるデザインを持っています。これにより、個性的な住宅を作り出すことができます。
ただし、吹き抜けリビングは冷暖房の効率が下がる、音が響きやすいなどのデメリットもありますので、設計時には注意が必要です。
吹き抜けの家のデメリットは?
吹き抜けの家は開放感や明るさを楽しむことができますが、以下のようなデメリットもあります。
- 熱効率が悪い: 吹き抜けの空間は、暖房や冷房の効率を下げる可能性があります。暖かい空気は上に上がり、冷たい空気は下に下がるため、床近くは冷えやすく、天井近くは暑くなりやすいです。
- 音響効果: 音が反響しやすく、家の中で音楽を聴いたり映画を見たりするときには、音が響きすぎてしまうことがあります。
- プライバシーの問題: 吹き抜けの空間は、家の中の音が響きやすくなるため、プライバシーが保ちにくい場合があります。
- 清掃の手間: 高い位置にある窓や照明器具の清掃が大変になることがあります。
これらのデメリットを理解した上で、吹き抜けの家を選ぶかどうかを検討することが重要です。
吹き抜けは部屋数が減りますか?
吹き抜けを設けることで、その分のスペースが確保できなくなりますので、理論的には部屋数が減る可能性があります。しかし、吹き抜けは開放感を生み出し、自然光を取り入れることができるため、住空間の質を高める効果があります。部屋数だけでなく、住まい全体の快適さや生活スタイルに合った間取りを考えることが重要です。