家づくりコラム
玄関に吹き抜けを設置するメリット・デメリットとは?玄関がおしゃれになるポイントとともに紹介
目次
住宅のリフォームや新築計画を進める際、玄関に吹き抜けを設置することを検討する方が増えています。吹き抜け玄関には、スッキリとした開放感や自然光を取り込む機能性から、おしゃれなデザインまでさまざまな要素のメリットがあります。一方で、寒さ対策や高所のメンテナンスなど、デメリットも無視できません。
本記事では、玄関に吹き抜けを導入するメリット・デメリットを詳しく解説し、後悔しないためのポイントやおしゃれに演出するアイデアについても触れていきます。ご一読いただき、自分の家に最適な玄関デザインを見つけてください。
玄関に吹き抜けを導入するメリット
玄関に吹き抜けを設けることで、多くのメリットを享受できます。まず、空間の開放感が大きく向上するため、玄関に入った瞬間から広がる感覚を味わえます。また、高い位置からの採光により自然光が効果的に取り込まれ、日中でも明るい玄関を実現可能です。さらに、吹き抜け構造は風通しが良くなるため、換気も促されます。
開放感のある空間作り
玄関に吹き抜けを設置する最大のメリットの一つが、開放感のある空間作りです。天井が高くなることで玄関の圧迫感が軽減され、広く感じられます。また、玄関は家の「顔」とも言える場所であり、開放感は来客を歓迎する際に強い印象とムードを演出してくれるでしょう。
風通しの改善
吹き抜け構造を取り入れることで、玄関の風通しが大幅に改善されます。高い位置に窓を設けた場合は、下から上へ風が抜ける道を作りやすくなります。これにより、室内の空気が循環しやすく、家全体の換気にも繋がるでしょう。特に都市部や密集地での生活では、風通しの良さは快適な住環境を保つために重要です。吹き抜けの効果で湿気がこもりにくくなるため、玄関や玄関周辺のカビ防止も期待できるでしょう。吹き抜けの設置は、快適な住環境を提供する効果があります。
高い位置からの採光
玄関に吹き抜けを設置することによって、高い位置から自然光を取り込むことができ、玄関周りが明るくなります。従来の窓だけでは得られない光の取り込みが可能となり、十分な採光を確保できれば日中も電気をつける必要がありません。自然光がたっぷり入る玄関は、快適で居心地の良い空間を生み出します。特に、北向きの玄関や窓が少ない間取りの場合、この効果は顕著です。
デザイン性の向上
玄関に吹き抜けを設置することで、デザイン性が大いに向上します。天井が高く開放的な空間は、モダンでスタイリッシュな印象を与えることが可能です。照明器具やアートワーク、観葉植物などを配置することで、インテリアの幅が広がり、個性的な玄関を演出できます。さらに、スケルトンタイプの階段を取り入れることで、一層おしゃれでユニークな空間作りを実現できるでしょう。吹き抜けの玄関は、訪れる方々に強烈な印象を与え、家全体のデザインクオリティを高めることができます。
玄関に吹き抜けを設置するデメリット
玄関に吹き抜けを設置することで得られる多くのメリットとは裏腹に、いくつかのデメリットも存在します。以下で紹介するデメリットを十分に考慮した上で、適切な対策を講じることが重要です。
2階の居住スペースが減少
玄関に吹き抜けを設置すると、2階の居住スペースが減少するデメリットがあります。吹き抜け部分がそのまま階下のスペースとなるため、2階の総面積が減ってしまうからです。限られた床面積で家づくりを検討される際は、懸念するポイントとして挙げられます。加えて、2階に設ける予定の部屋数や、各部屋の広さを十分に考慮することが重要です。事前に家族のライフスタイルや将来の住環境についてしっかり検討し、吹き抜けを設置することが本当に必要かどうかを判断しましょう。
家の温度が下がりやすくなる
吹き抜けを設けることで、室内の温度が下がりやすくなるという問題が発生します。特に冬場は、暖かい空気が上へと逃げやすく、玄関周辺が冷え込むことがあります。これは暖房効率に影響を及ぼし、光熱費が上がる原因にもなり得るでしょう。逆に夏場は熱がこもりやすくなり、暑さを感じることにもつながります。温度管理の問題を解決するためには、断熱材の使用や高性能の窓、ドアの選定が欠かせません。床暖房や換気システムの導入を検討することも、快適な住環境を維持するための一つの方法です。
高所のメンテナンスの手間
吹き抜けを取り入れることで、高所のメンテナンスが必要になることも念頭に置きましょう。高い天井に設置された照明や窓の掃除、さらには塗装や修理など、定期的なメンテナンスが必要になります。そのため、メンテナンスの手間や費用が増えることも覚悟しなければならないポイントです。メンテナンスの手間を軽減するための対策として、例えば高所の窓には自浄作用のあるガラスを使用する、照明器具は長寿命のLEDライトを選ぶ、などの工夫が必要です。
玄関の吹き抜けで後悔しないための寒さ対策
玄関に吹き抜けを設置すると、開放感やデザイン性が大きな魅力となる一方で、冬場の寒さ対策は課題となります。しかし、適切な対策を講じることで、快適な空間を維持しつつ吹き抜けのメリットを享受できます。
まずは、断熱材の選定と適切な施工が重要です。吹き抜け部分に厚みのある高性能断熱材を使用することで、冷気の侵入を防ぎ、暖かさを保つことができます。また、高性能な断熱ガラスを採用した窓や、気密性の高いドアの導入も有効です。
次に、室内の暖房方法にも工夫が必要です。床暖房を導入することで、足元から暖かさを感じやすくなり、空間全体の温度を均一に保つことができます。また、エアコンやファンヒーターを併用することで、速やかに暖かさを提供できます。そのほか、吹き抜け部分にシーリングファンを設置することもおすすめです。シーリングファンは、天井近くに滞留しがちな暖かい空気を循環させる効果があり、室内全体の温度を均一に保つのに役立つでしょう。
【施工実績】玄関をおしゃれに演出するアイデア
ここからは、玄関に吹き抜けを設け、おしゃれに演出するキノエデザインの施工事例をご紹介します。
吹き抜けを採用した明るい玄関
最初に紹介するお家の特徴は、一部2階まで吹き抜けとなっている玄関です。吹き抜けの上部には、FIX窓とダウンライトを設置しており、明るい空間になっています。また、框がなくフラットなスペースにすることで、絨毯やカーペットなどインテリアで遊べる空間にもなっています。
トレーニングルームやサウナのこだわりが詰まったホテルライクな3階建ての建築実例を見る
土間スペースを活用した吹き抜けの玄関
天井や収納はもちろん、玄関からキッチンまでつづく土間も、オーナー様邸宅の大きな特徴です。玄関のドアからキッチンまでのスペースを思い切って土間にすることで、買い物帰りにそのままキッチンへ直行できる動線となりました。
あまり前例がない土間スペースだったため、最初は迷ったそうですが、お子様が小さい今、多くの荷物をキッチンにすぐに運び入れられる利便性が気に入っているそうです。
土間スペースに手洗い場も設けているため、帰宅後すぐに手洗いもできます。大きくなったお子様が玄関を開けて手を洗い、「お腹すいた!」とキッチンへ駆け込んでくる未来の姿を想像して、微笑ましい気持ちになっているそうです。(290)
最適な玄関デザインを検討しましょう
吹き抜けの玄関を検討する際は、夏と冬の玄関の室温調整やメンテナンス等、気をつけるポイントがいくつかありますが、ポイントを押さえておくことで、おしゃれでインパクトのある個性を感じる玄関の演出が可能です。
キノエデザインは、兵庫県を中心に注文住宅の施工を行っています。お客様のご要望をしっかりとお伺いしたうえで、高性能で居心地の良い健康住宅をご提案しますので、家づくりの際はお気軽にご相談ください。
▼関連記事
吹き抜けリビングの注文住宅!デメリット解消法やおしゃれな間取りとはについて詳しくはこちら
吹き抜けのある間取りとは?メリット・デメリットや設計時の注意点について詳しくはこちら
【注文住宅】吹き抜けをつくると後悔する?よくあるケースと対策法とはについて詳しくはこちら
【事例あり】吹き抜けのある平屋のメリットや後悔しないためのポイントを紹介!について詳しくはこちら
吹き抜けのある2階建てのメリット・デメリットとは?おしゃれで快適な間取り実例も紹介について詳しくはこちら
吹き抜けの玄関に関するよくある質問
吹き抜けの家は風水的にどうですか?
吹き抜けの家は風水的に見ると、気の流れが良くなるとされています。吹き抜けによって空間が広がり、自然光が入りやすくなるため、家全体が明るくなり、ポジティブなエネルギーが循環しやすくなります。ただし、吹き抜けの設計には注意が必要です。例えば、吹き抜けの位置や形状によっては、気の流れが乱れることもあります。特に、玄関や寝室の上に吹き抜けを設ける場合は、風水の専門家に相談して最適な配置を検討すると良いでしょう。
吹き抜け階段のデメリットは?
吹き抜け階段のデメリットとしては、以下の点が挙げられます。まず、冷暖房効率が低下する可能性があります。吹き抜け部分があることで、空気が上下に流れやすくなり、特に冬場は暖かい空気が上に逃げてしまうことがあります。また、音が響きやすくなるため、プライバシーの確保が難しくなることがあります。さらに、掃除やメンテナンスが難しくなることもデメリットの一つです。高い位置にある窓や照明器具の掃除が手間となる場合があります。最後に、建築コストが増加することも考慮すべき点です。吹き抜け部分の設計や施工には、通常の階段よりも費用がかかることがあります。
吹き抜けは固定資産税の対象になりますか?
吹き抜け部分も固定資産税の対象となります。固定資産税は建物全体の評価額に基づいて計算されるため、吹き抜けの有無に関わらず、建物全体の面積や構造、使用材料などが評価の対象となります。ただし、吹き抜けがあることで建物の評価額が変わることもありますので、具体的な評価方法については専門家に相談することをおすすめします。
吹き抜けとは何ですか?
吹き抜けとは、建物の複数階にわたって天井がなく、上下階が一体となっている空間のことを指します。通常、リビングや玄関などに設けられることが多く、開放感や採光性を高める効果があります。吹き抜けにより、自然光が多く取り入れられ、室内が明るくなるだけでなく、空間の広がりを感じさせることができます。ただし、冷暖房効率が低下する可能性があるため、適切な断熱対策や空調計画が重要です。