家づくりコラム
注文住宅で失敗しないために必要なこととは?失敗例からわかるコツ
目次
デザインから間取り、設備に至るまで一から家づくりを行える注文住宅は、ついついこだわりを詰め込みすぎて、完成した家が実際の暮らしとかけ離れたものになってしまうことも少なくありません。
憧れだけで家づくりを進めてしまうと費用がかさむばかりか、導線や間取りなどの生活のしづらさが目につき、後悔につながってしまうこともあります。
そこで本記事では、注文住宅の中でも特に失敗しやすいポイントや具体的な失敗例、失敗しないためのコツを解説します。
一生に一度のマイホームづくりに失敗したくない方や、失敗しがちなパターンを事前に把握して家づくりに役立てたいという方は、ぜひ参考にしてください。
注文住宅が失敗と感じる理由
注文住宅が失敗しやすい原因はさまざまですが、主な原因の一つとして、建売住宅と異なり完成形をイメージしづらい点が挙げられるでしょう。
「外観や内装がイメージと違った」「家具や家電などを運び入れたら、思ったよりも生活スペースが狭かった」など、実際に住んでからわかることが多いからです。
また、子どもの成長や家族構成の変化により、建築当初はしっくりきた間取りが、年月を経るごとに家族の暮らしに合わなくなってくることもあります。
可変性の高い間取りやリフォームしやすい構造を取り入れることで、長く快適に住み続けられる家を目指しましょう。
家を建てる際はデザイン性の高さや流行にとらわれず、暮らしやすさを重視することも大切です。
家族が生活しやすい動線や機能を備え、デザインや間取りは極力シンプルにするのがおすすめです。
注文住宅の失敗例
ここでは、注文住宅で「失敗した」と感じやすい代表的な例を6つ紹介します。
同じような失敗を防ぎ、納得できるマイホームを実現するための参考にしてください。
キッチンの高さと身長が合わない
毎日使うキッチンは、料理をする人の身長と台の高さが合っていないとストレスに感じてしまいがちです。
腰への負担を軽減するためにも、身長に合ったものを選びましょう。
キッチンと身長が合っているかを確認するには、ショールームに足を運んで実物を見るのがおすすめです。
使いやすい高さの目安は「身長÷2+5cm」といわれているので、参考にしてみてください。
キッチンについて詳細はこちら:
後悔しない注文住宅のキッチン選びとは?種類別の特徴や選び方を紹介
吹き抜けが寒い
開放感や採光性に優れた吹き抜けは、リビングをおしゃれに魅せる意味でも人気の間取りです。
しかし気密性や断熱性への配慮が少ない住宅の場合、暖房が効きづらく冬場に寒い室内を生み出す原因となってしまいます。
また、大きな空間を冷やしたり温めたりするためにエアコンを強めたり床暖房を併用したりすると、電気代が高くなる要因にもなります。
吹き抜けを採用するなら住宅性能を高める、もしくはシーリングファンをつけて空気の循環がうまくできる空間にすることが大切です。
浴室にテレビをつけたが不要
入浴中にテレビを見られる浴室テレビは、人気オプションの一つです。
しかし、家族が多いとゆっくり入浴することすらままならないことも多く、実際に住み始めてみると「使わなかった」という声も多く耳にします。
浴室テレビは家が建ってから設置することもできるため、住み始めてから必要かどうかを判断するのがおすすめです。
浴室テレビに限らず、後回しにできるものは後日検討することで、予算オーバーの防止にもつながります。
屋根裏収納が不便
季節ものや不用品の一時保管場所として便利な屋根裏収納部屋は、使い方によっては重宝しますが、物を入れすぎると取り出しにくくなるだけでなく、何があるのかを忘れてそのままお蔵入りになってしまうこともあり得ます。
また夏場の屋根裏は熱がこもりやすく、物を取り出すだけでも一苦労なため工夫が必要です。
シーズンオフの子供服や季節ごとのイベントグッズなどの収納するものを事前に決めておくことや、換気をこまめに行うことなどが、屋根裏収納を便利に使うためのコツといえるでしょう。
コンセントの位置が悪い・数が足りない
コンセントの位置や数は、注文住宅でよく考慮して決めたいポイントの一つです。
じっくり考えて設置した場合でも「家具を置いたら陰に隠れてしまった」「思わぬ場所で電化製品を使うことになった」など、事前のイメージとのズレが発生することもあります。
延長コードを使って電源を確保することも可能ですが、見た目が悪く、足に引っ掛けるリスクなどを考えると、多用することはあまりおすすめしません。
コンセントの数や高さなどの配慮が必要です。
メンテナンス費用が高くつく
屋根や外壁、住宅設備は、塗り替えや修理のことまで視野に入れて選ぶようにしましょう。
導入コストやデザインばかりに目がいってしまうと、後々交換や修理が必要になった際、思わぬメンテナンス費用が発生してしまうこともあります。
無垢の床材は定期的なワックスがけが大切であり、珪藻土は汚れを水拭きできないなど、使う素材によって特徴があります。
素材の特性を把握し、住んでからどのようなメンテナンスが必要になるのか、コストはどれくらいかかるのかを知っておくことが、失敗を防ぐためのポイントです。
外壁について詳細はこちら:
おしゃれな注文住宅の外観とは?種類や特徴、後悔しない選び方を紹介
注文住宅で失敗しないための4つのコツ
上記で紹介したように、注文住宅は住んでから不便な点に気が付くことも多いため、住み始めてから「失敗した」と感じることもあります。
一生に一度あるかどうかの大きな買い物でもあるため、後悔のない家づくりをしたいものです。
以下で紹介する4つのポイントに注意すると良いでしょう。
家族構成・ライフスタイルの変化に対応できる間取りにする
家は建てて終わりではなく、その後もずっと住み続けるものです。
購入時のライフスタイルはもちろん、将来の家族構成も見据えたうえで柔軟性のある間取りにしましょう。
子どもが2人いる場合、小さいうちは2人1部屋で良くても、成長するにつれてプライベートな空間が必要だと考えるようになるため、1部屋を間仕切りで2部屋に分けられるようにするといいでしょう。
また、子どもが独立して夫婦2人暮らしになった場合、老後の生活を考えてバリアフリーに対応した設備をつくったりするなどの工夫が有効です。
予算を決めてメリハリをつけて選ぶ
注文住宅は一から自由にマイホームをつくれるため、いくらでも理想を詰め込むことができます。
しかし、最新設備やデザインの良いものは見上げればキリがないため、予算を決めて家づくりを行うことが大切です。
こだわりたいポイントに優先順位をつけて、優先度の高いものから充実させ、予算と相談しながら優先順位の低いものは妥協するなど、コストをかける部分とかけない部分のメリハリをつけましょう。
資金について詳細はこちら:
注文住宅の資金計画を立てる方法|ステップごとにわかりやすく解説
【注文住宅の諸費用】内訳、安く抑える方法を把握して賢い家づくりを
設計の打ち合わせを入念に行う
注文住宅は、間取りだけでなく屋根材や外壁材、フローリング、各種設備など、決めることがたくさんあります。
家族にとって住みやすい家づくりを行うためには、建築会社との打ち合わせをしっかり行うことが大切です。
「面倒だから」「時間がないから」といって適当に決めてしまうと、後悔や失敗につながるかもしれません。
打ち合わせの回数が増えてしまったり時間がかかったりした場合も、妥協せずこだわりを追求しましょう。
自分の好みを叶えられそうな信頼できる建築会社を選ぶ
注文住宅を建てる場合は、信頼できるパートナー選びも重要なポイントです。
建築会社の担当者に好みのイメージを伝えるだけで具現化でき、相性が良いと感じるかや、自分の好みのデザインの家を建てている会社かどうかなど、多角的に判断しましょう。
また、その建築会社の得意分野・不得意分野を把握しておくことも大切です。
自然素材に力を入れている会社なのか、高気密・高断熱に力を入れている会社なのか、コストパフォーマンス重視の会社なのかなどをチェックしておきましょう。
公式ホームページの施工事例や口コミを見ると、その会社の大まかな特徴がつかめます。
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失敗例や事前準備を行い注文住宅の失敗を防ごう
一生に一度の大きな買い物であるマイホームですが、注文住宅は自由度が高いがゆえに、希望を詰め込みすぎると失敗につながりやすくなるため注意が必要です。
よくある失敗事例を確認したうえで、信頼できる建築会社と入念な打ち合わせを積み重ねながら、慎重に家づくりを進めていきましょう。
キノエデザインではそれぞれの家族の暮らし方や、住み心地を重視した住宅設計を行っています。
注文住宅で理想の暮らしを手に入れたい方や、提案力の高い建築会社をお探しの方は、ぜひ一度キノエデザインまでご相談ください。