家づくりコラム
注文住宅の壁紙選び|失敗しない選び方や注意点とは
目次
注文住宅の家づくりはわくわくする反面、決めることがたくさんあり悩んでしまう場面も多いでしょう。色やデザインが豊富な壁紙選びも、悩む選択肢の一つです。壁紙は部屋の印象を左右する大切なインテリアの一部となるため、慎重に選びたいところです。
本記事では、注文住宅で壁紙を選ぶ際に知っておきたい色の組み合わせの考え方や、選ぶ際の注意などを解説します。壁紙に関する知識があまりなく選び方に迷っている方や、注文住宅を検討し始めた方はぜひ参考にしてください。
注文住宅に採用される代表的な壁紙の種類
まずは、注文住宅の内装で使われる壁紙で代表的なものを紹介します。
・ビニールクロス
注文住宅の壁紙によく使われるビニールクロスは、デザインが豊富で安価、施工がしやすいなどの理由から、最も代表的な壁紙といえます。水拭きできることはもちろん、消臭機能や耐火機能など高機能なものを選べる点もメリットです。
・織物(布)クロス
レーヨンや麻、絹などの布を紙で裏打ちした織物クロスもメジャーな壁紙の一つです。織り方によってさまざまな風合いが楽しめるほか、重厚感や高級感を演出できることも魅力といえます。
・木質系壁紙
木質系壁紙とは、木材やコルクを薄くスライスして紙に裏打ちしたものを指します。天然素材ならではの温かみがあるため、ナチュラルテイストな内装や落ち着いた空間づくりをしたい場合におすすめです。
・紙クロス
紙を主原料とする壁紙です。原料には、日本で古くから使用されてきた和紙を使うほか、麻やケナフなどの木材以外の素材を使った壁紙もあります。昨今では、ドイツ生まれの塗る壁紙・オガファーザーなども人気です。
・無機質系壁紙
石や土、セラミック、ガラス繊維などの素材を紙に裏打ちしたものを無機質系壁紙といいます。防火性に優れていることやデザインが豊富なこと、味わいのある風合いを演出できることが特徴です。
・オレフィン壁紙
オレフィンとはプラスチックの一種で、ポリエチレンやポリプロピレンなどを主原料としたものです。ビニールクロスと似ていますが、塩化ビニールを使用しないため燃えても有害物質が発生しにくいといったメリットも持ち併せています。
色の組み合わせ方
壁紙を選ぶとき、色の組み合わせ方を考えると比較的決めやすくなります。注文住宅で壁紙を選ぶ際の色の組み合わせ方は以下のとおりです。
インテリア全体との調和性がポイント
壁紙は面積が広いため、室内のイメージづくりには色選びが重要です。内装のテイストや家具、照明とのバランスを考慮しながら、部屋全体にマッチした色・デザイン選びを行うようにしましょう。壁紙を決定する際にはすべてのインテリアを同時に決めていくと、アンバランスになりにくいのでおすすめです。
アクセントクロスを効果的に活用する
壁紙で個性を出したい場合は、デザインや色の異なるクロスをアクセントとして取り入れると良いでしょう。アクセントクロスを採用すると、落ち着いた印象の部屋を一気におしゃれに仕上げられます。ただし、流行り要素が強い柄や派手すぎる色のものを選ぶと部屋全体に統一感がなくなり、チグハグな印象になってしまう可能性があります。事前にしっかりシミュレーションを行ったり、プロの意見を取り入れたりして、アクセントクロスのメリットを最大限活かせるよう違和感のない程度の色やデザインを選ぶようにしましょう。
クロス以外の素材との組み合わせも
クロスにはさまざまなデザインがあるため、クロスのみでおしゃれに仕上げることも可能です。しかし、ワンランク上のデザインを求めたい場合は、クロス以外の素材を使ってみるのも一つの方法です。
タイルや羽目板などの自然素材を採用すれば、質の良さやデザイン性の高さを際立たせることができます。自然素材は多用すると高額になりやすいため、全体ではなく壁の一部や、リビングなどの目立たせたい場所に部分的に取り入れるのがおすすめです。
事例で紹介!壁紙の色の選び方
壁紙を決めるといっても、各部屋で膨大な種類の中から一つを選ぶのは想像以上に大変な作業です。ここでは、壁紙を選ぶ際にどのような点を意識すれば良いのか、事例を挙げながら解説します。
白系はどんな色とも調和しやすい
白い壁紙はベースカラーとなるため、どのようなテイストのお部屋とも合わせやすく、他の色の壁紙とも相性が良いことが特徴です。明るく清潔感のある印象に仕上がり、新築の家具や家電と合わせやすい傾向にあります。
膨張色でもある白は、室内を広く見せる効果があるため、開放感を演出したい場合にもぴったりです。一般的に全体の7割程度をベースカラーにすると良いとされているため、壁紙の色に迷ったら、まずは白系を検討してみてください。
施工事例:自然と繋がる中庭のあるお家
濃い色はポイント使い
ネイビーやグレーなどの濃い色の壁紙は、落ち着いた雰囲気や引き締まった印象に仕上げたい場合におすすめです。ただし、全体に使用すると部屋が暗くなるだけでなく、実際の面積よりも狭く見えてしまうため注意しましょう。
濃い色の壁紙は一面のみに使用したり、寝室などのかえって暗いほうが落ち着く場所に使用したりするのがおすすめです。シックな印象に仕上げたい場合のアクセントクロスとして採用するのも良いでしょう。
施工事例:外構にもこだわり抜いた和モダンの邸宅
テイストを統一する
複数の色を使いたい場合は、全体のテイストを統一することでチグハグな印象を防げます。暖色系・寒色系、明るめ・暗めなど、部屋全体のイメージやコンセプトをまとめてから壁紙を選びましょう。
柄を採用する場合は、和モダン、北欧、アメリカンなど、テイストをそろえて選ぶことも大切です。単純に好きな色や柄をあれこれ組み合わせてしまうと、まとまりのない空間になりやすいため注意しましょう。
壁紙を選ぶ際の注意点
壁紙の種類や決め方について紹介してきましたが、プラスでポイントを把握しておくと、壁紙選びで後悔しません。どのような点に注意すれば良いか、以下で解説します。
どんな部屋にしたいか雰囲気をイメージする
壁紙選びの前提として、どのような部屋にしたいのかをイメージしておくことが大切です。例えば、ナチュラルな雰囲気にしたい場合は白やベージュ、スタイリッシュな印象にしたい場合はモノトーン系が似合うでしょう。また、部屋によっても選ぶべき壁紙の種類は異なります。リビングならリラックスできる色、子ども部屋ならポップで元気な色、書斎なら落ち着いた色など、用途に合わせて壁紙の色を検討すると決めやすくなります。
天井・床・ドア・家具の色調を考慮する
壁紙同士の色だけでなく、インテリアとの組み合わせも重要なポイントです。天井や床の色、ドアや家具の色調などに合わせて壁紙を選びましょう。モダンなインテリアに花柄の壁紙は、相性が良いとはいえません。すべての部屋の要素を組み合わせたときに、全体に調和した壁紙を選ぶことが大切です。色を多用したい場合は、一部屋あたり3色以内にするとまとまりやすくなります。ベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%のバランスを目安に決めるようにしましょう。
機能性も考慮する
壁紙は色やデザインはもちろん、機能性も考慮することでさらに住み心地の良い家を実現できます。防火機能、防水機能、消臭機能、防汚機能などさまざまな機能を持つ壁紙があるため、色を選ぶ際に一緒に検討してみましょう。
小さい子どもがいるなら汚れを落としやすいフォルム加工のもの、ペットと一緒に暮らすなら耐久性の高いものや消臭効果のある壁紙がおすすめです。また、キッチンや洗面所などの水回りは防水機能があると良いでしょう。場所ごとに適した機能を選ぶことで、長く快適に暮らせる家づくりに繋がります。
大きなサンプルで確認する
上述のとおり、壁紙は面積が広いため全体に貼ったときに「イメージと違った」と後悔するケースが少なくありません。特に小さなサンプルで確認して決めた場合、完成したものと見た目や印象が変わりやすいため注意が必要です。
また、部屋の明るさによっても壁紙の色が違って見えることがあります。可能であれば、サンプルはA4サイズ以上のものを取り寄せ、色や手触り、厚みなどを確認したり、さまざまな明るさの場所で確認したりすると失敗しにくくなります。
壁紙選びは色の組み合わせ方がポイント
部屋の印象を大きく左右する壁紙は、室内全体の雰囲気と調和したものを選ぶことが大切です。白などのベースカラーにアクセントカラーを取り入れ、統一感がありながらもおしゃれに仕上がるよう工夫しましょう。
キノエデザインでは、自然素材を多用した高性能な注文住宅を提供しています。間取りプランや外壁、内装など総合的なサポートが可能ですので、兵庫県で家づくりを検討されている方はぜひ一度ご相談ください。
注文住宅の壁紙に関するよくある質問
階段の壁紙はどうやって選べばいいですか?
階段の壁紙選びには以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
- 耐久性:階段は日々の生活で頻繁に利用されるため、耐久性のある壁紙を選ぶことが重要です。また、汚れが付きやすい場所なので、汚れが目立ちにくく、掃除がしやすい素材を選ぶと良いでしょう。
- デザイン:階段は家の中で目立つ場所なので、全体のインテリアと調和するデザインを選びましょう。また、狭い空間を広く見せるためには、明るい色や小柄のデザインがおすすめです。
- 安全性:階段は転倒事故が起きやすい場所なので、滑りにくい壁紙を選ぶことも重要です。また、子供や高齢者がいる家庭では、壁紙の端が剥がれて転倒の原因にならないよう、しっかりと貼り付けることが大切です。
- 取り付けやすさ:DIYで壁紙を取り付ける場合、取り付けやすい壁紙を選ぶと作業がスムーズに進みます。また、プロに依頼する場合でも、取り付けやすい壁紙を選ぶと工事費用を抑えることができます。
これらのポイントを踏まえて、自分のライフスタイルや家のインテリアに合った壁紙を選びましょう。
広く見える壁紙の色は?
広く見える壁紙の色は、一般的に明るい色やパステルカラーが適しています。特に白やクリーム色は空間を広く見せる効果があります。また、青や緑などの冷たい色も視覚的に広がりを感じさせる効果があります。ただし、部屋の大きさや形状、自然光の入り方なども考慮に入れて選ぶことが重要です。
アクセントクロスはどこに入れますか?
アクセントクロスは、主に壁面や天井などの内装に使用されます。特に、リビングやダイニング、寝室などの主要な生活空間で使用されることが多いです。
また、アクセントクロスは一部の壁面にだけ施すことで、部屋全体の雰囲気を変える効果があります。そのため、どの壁面にアクセントクロスを入れるかは、部屋のレイアウトや家具の配置、そして何よりも住まい手の好みによります。
アクセントクロスとして人気がある色は?
アクセントクロスとして人気のある色は、ホワイト、グレー、ブラウン、ベージュなどの落ち着いた色調が多いです。これらの色は、他のインテリアとの調和が取りやすく、部屋全体の雰囲気を引き立てる効果があります。
また、ブルーやグリーンなどのパステルカラーも人気で、爽やかさや落ち着きを演出するのに適しています。ただし、色の選択は部屋の広さや光の入り方、家具の色なども考慮に入れるとより良い結果が得られます。