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2023.10.26 コラム

輻射式冷暖房とは?導入費用やメリットデメリットを把握して快適住宅

輻射式冷暖房とは?導入費用やメリットデメリットを把握して快適住宅

一戸建ての部屋が寒い印象をお持ちの方や、吹き抜け天井にしたいけど、冷暖房の効きが悪そうと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。一戸建ての室温の悩みの多くは、輻射式冷暖房を導入することで解決する可能性があります。輻射式冷暖房であれば部屋全体を均一な温度に維持できるため、冷暖房器具から離れた場所にいても快適に過ごせるようになるでしょう。

本記事では輻射式冷暖房の基礎知識や導入費用の相場、メリット・デメリットなどを紹介します。注文住宅に輻射式冷暖房を設置しようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

輻射式冷暖房(光冷暖)とは?

輻射式冷暖房(光冷暖)とは?

輻射式冷暖房は温度と輻射熱(放射熱)を利用して室内の温度を調整し、快適に過ごせるようにコントロールする冷暖房システムです。空気を強制的に循環させないようになっているため、一般的なエアコンに比べると風や音がなく静かです。輻射式冷暖房は一般的には省エネの冷暖房として知られていますが、設置状況によって左右されます。

​​​​輻射式冷暖房の仕組み

輻射式冷暖房は、輻射熱伝達を利用して室内の温度を調整しています。室外機で冷水や温水をつくり、室内に設置した輻射パネルに循環させて空間の温度を快適に保っているのが特徴です。

暖房のときは床や天井、壁に設置された輻射パネルを温めることで空間も暖まり、冷房のときは冷やされた輻射パネルが天井や壁、床の熱を奪って室内が冷やされています。

エアコンとの違い

輻射式パネルとエアコンの違いは、主に温度の調整方法と仕組みです。エアコンは対流熱で室温を調整しており、風を送ることで室内の空気を循環させています。一方、輻射式冷暖房は輻射式パネルを利用して放射による熱交換を行い、空気や物体を介さずに空間の温度調整をしています。また、エアコンは電化製品であるのに対し、輻射式冷暖房は建築付帯設備であることも明確な違いの一つです。

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輻射式冷暖房の導入費用

輻射式冷暖房の導入費用

輻射式冷暖房の導入費用は、全体で100万〜200万円程度が相場です。1坪あたり10万〜13万円ほどが目安ですが、実際の価格は輻射パネルの素材や枚数、部屋の広さ、リフォーム工数など状況により変動します。

導入時にかかる費用項目は主に本体と熱源機、接続部品、工事費で、本体価格が20万円前後、接続部品や工事費は1台につき10万〜20万円程度です。なお、輻射パネルの素材は、金属製パネルではなくプラスチック樹脂を使ったシステムにするなどの工夫をすれば、場合によっては導入費用を安くすることもできます。費用相場の価格を見て予算に合わないと感じた方は、施工会社に相談してみると良いでしょう。

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輻射式冷暖房のメリット・デメリット

輻射式冷暖房のメリット・デメリット

ここからは注文住宅の空調設備として、輻射式冷暖房を採用したときの効果やリスクを紹介します。一般的に採用されるエアコンとの違いも比較しやすいので、メリット・デメリットの把握と併せて確認してみましょう。

輻射式冷暖房のメリット

輻射式冷暖房のメリットは主に以下の4つです。

  • 無音・無風
  • 温度ムラを軽減できる
  • 高い省エネ性能
  • 有害物質の蓄積・排出がない
  • お手入れが簡単

それぞれ詳しく解説していきます。

無音・無風

輻射式冷暖房は風が少ないため、エアコンと比較すると身体の乾燥や体温低下などを防止できる点が魅力です。ハウスダストやダニ、カビの巻き上げも防げます。また、エアコンのような人工の風に当たると不快に感じることもありますが、輻射式冷暖房であればその心配がありません。無音なので稼働中も静かに過ごせるでしょう。ただし、全ての輻射式冷暖房が無風なわけではなく、メーカーや機種によって異なるため注意が必要です。

温度ムラを軽減できる

輻射式冷暖房は、放射パネルを利用して部屋全体を暖めたり冷やしたりするため、室温をムラなく均一に保てるのが特徴です。エアコンのように空気を循環させる仕組みではないため、部屋の上部と下部で温度差を感じることはありません。また、輻射式冷暖房を設置した場所からの距離によって「暑すぎ」「寒すぎ」と感じることもなく、稼働している部屋のどこに長時間いても快適に過ごせるでしょう。

高い省エネ性能

輻射式冷暖房は省エネ性能が高く冷暖房効果が長く維持されるため、電気代を安く抑えられます。電気ストーブやヒーターなどと異なりヒートポンプを利用していることから、少ない電力で大きなエネルギーに転換できます。エアコンもヒートポンプを採用していますが、換気システムの影響を受けるため、輻射式冷暖房よりもエネルギーのロスが生じやすいのが主な違いです。

有害物質の蓄積・排出がない

有害物質の蓄積や排出がない点も、身体への影響を考えると大きなメリットです。エアコンの場合、風を排出することによって室内の空気を攪拌し、ハウスダストに含まれる有害物質が空中に舞って人体に付着したり体内に入ったりします。また室内の有害物質を吸収してフィルターに蓄積・排出されており、アレルギー症状やウイルス感染症のリスクがあります。

一方、輻射式冷暖房は基本的に風が出ないものが多く、フィルターがありません。有害物質の蓄積や排出がないため、健康にも気遣えるでしょう。

お手入れが簡単

輻射式冷暖房は、エアコンのように風を送って冷暖房する仕組みではないので、フィルターを使用せず日々のお手入れが簡単です。エアコンのようにフィルターや機械内部の清掃をしなくて良いため、衛生環境の面でも安心といえるでしょう。普段のお手入れは、やわらかい布などでほこりを拭き取る程度で問題ありません。

輻射式冷暖房のデメリット

次は、輻射式冷暖房の4つのデメリットを見ていきましょう。

  • 部分的に冷暖房を強めることはできない
  • 設置面積の確保が必要
  • 冷暖房が効くのに時間がかかる
  • 導入費用がやや高め

項目ごとに詳しく解説します。

部分的に冷暖房を強めることはできない

輻射式冷暖房は部屋全体を均一に暖めたり、冷やしたりする効果はありますが、輻射パネルの設置場所から離れた場所や壁で仕切られた部分は、冷暖房効果が小さくなりがちです。効果が小さい場所を局所的に暖めたり冷やしたりすることはできません。そのため注文住宅を建てるときは、間取りに合わせて輻射パネルの位置を考える必要があるでしょう。

設置面積の確保が必要

輻射式冷暖房はエアコンと違って建物の一部の設備になるため、注文住宅の設計段階から輻射パネルの設置面積を確保する必要があります。輻射パネルの面積を広くしただけ効果も最大限に発揮できるようになりますが、パネルを複数枚設置する場合はその分の広さが必要です。内装デザインやインテリアを邪魔しすぎないように、バランス良く輻射パネルを設置するようにしましょう。

冷暖房が効くのに時間がかかる

輻射式冷暖房はエアコンのように、瞬発力が高い設備ではありません。直接風を送るわけではないうえに、輻射パネルが設定温度に達したとしても、天井や壁、床の温度を変えるまで時間がかかってしまいます。急速に温度を変化させる必要がある場合は、扇風機やヒーターなどの簡易的な冷暖房器具を活用すると良いでしょう。

導入費用がやや高め

輻射式冷暖房は、日本の冷暖房器具として広く普及しているエアコンと比べて導入費用が高めです。設計の手間や施工業者の不足、部材の生産コストなどが費用が高くなる主な原因で、先述のとおり導入するには100万円以上かかる可能性があります。ただし、住宅の広さや輻射パネルの素材、枚数などによって変動するほか、エアコンを使い続けるよりも電気代を抑えることが可能です。費用対効果やランニングコストなどを考慮しながら検討してみましょう。

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キノエデザインでも輻射式冷暖房を採用!

キノエデザインでも輻射式冷暖房を採用!トキノエデザインが手がける住宅は「高気密」「高断熱」「透湿性」を兼ね備えた“深呼吸する家”です。家族全員が快適かつ健康に暮らせる家づくりを目指し、理想の暮らし方や住み心地をデザインして実用的でおしゃれな住宅に仕上げています。そこに輻射式冷暖房が加わることで、自然が広がるようなリラックス空間を実現できるでしょう。

兵庫県明石市にあるキノエデザインの明石モデルハウスでは、輻射式冷暖房を採用した住宅を体感していただけます。従来のモデルハウスとは全く異なるコンセプトで、入り口をくぐって一歩足を踏み入れたら、開放的かつゆったりくつろげるような空間が広がっています。輻射式冷暖房はシンプルなデザインで人気のTHEAR(シアー)を採用しており、輻射パネルのデザインを生かしたおしゃれな内装に仕上がっているため、快適空間を実感しながら内装デザインも参考にしていただけるでしょう。ぜひ体感しにご来場ください。

明石モデルハウスの来場予約はこちら

輻射式冷暖房を採用してより快適な健康住宅にしよう

注文住宅を建てる際に輻射式冷暖房も導入することで、一年中快適な温度で心地良い暮らしを実現できるでしょう。「より快適に暮らせる注文住宅にしたい」とお考えの方は、リスクもしっかり理解したうえで輻射式冷暖房の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

キノエデザインでは、長く快適に暮らせる「深呼吸する家」を提供しています。輻射式冷暖房を取り入れて住み心地の良い家づくりを実現したい方は、ぜひ一度キノエデザインまでご相談ください。

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輻射式冷暖房に関するよくある質問

輻射冷暖房の電気代はいくらですか?

輻射冷暖房の電気代は、使用する時間や設定温度、お住まいの地域や季節、さらにはお使いの機器の種類や性能により大きく変わります。また、家の断熱性能や気密性も影響します。具体的な金額を知りたい場合は、使用している機器の消費電力や稼働時間を元に計算するか、メーカーに直接お問い合わせいただくとより正確な情報を得られます。それに電力会社のホームページなどで、電気料金のシミュレーションを行うことも可能です。

輻射式冷暖房の耐用年数は?

輻射式冷暖房システムの耐用年数は一般的に20年から30年とされています。ただし、定期的なメンテナンスや適切な使用方法により、その寿命は延びることもあります。また、システムの品質や設置環境によっても耐用年数は変わるため、具体的な数値は製造元や専門家に確認することをおすすめします。

輻射熱のメリットは?

輻射熱には以下のようなメリットがあります。 

  1. 均一な暖房:輻射熱は空気を直接暖めるのではなく、物体や人体に直接熱を伝えるため、部屋全体が均一に暖まります。これにより、部屋の隅々まで快適に過ごすことが可能です。 
  2. 空気の乾燥を防ぐ:輻射熱は空気を直接暖めないため、空気の乾燥を防ぐことができます。これは、冬季の乾燥による肌のトラブルや喉の不快感を軽減するのに役立ちます。 
  3. 省エネ効果:輻射熱は効率的に熱を伝えるため、同じ温度を保つのに必要なエネルギーが少なくて済みます。これにより、エネルギーの節約につながります。 
  4. 快適な暖房:輻射熱は人体に直接熱を伝えるため、体感温度が高く感じられます。これにより、設定温度を下げても快適に過ごすことができ、さらなるエネルギーの節約につながります。 
  5. 静かな運転:輻射熱を利用した暖房器具は、ファンなどの騒音がないため、静かに過ごすことができます。

エアコン10畳の年間電気代はいくらですか?

エアコンの年間電気代は、使用時間や設定温度、エアコンの種類(省エネ性能)などにより大きく変わります。一般的な目安として、エアコンを1日3時間、年間で8ヶ月(夏季4ヶ月、冬季4ヶ月)使用した場合、10畳の部屋のエアコンの年間電気代は約20,000円~30,000円程度とされています。ただし、これはあくまで一般的な目安であり、具体的な金額は各家庭の使用状況や電力会社の料金プランによります。

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