家づくりコラム
ナチュラルな家づくりの基礎知識|外観や間取りのデザインの種類や仕上げ方を伝授
目次
注文住宅の人気デザインの一つが「ナチュラルな家」です。ナチュラルな家は見た目がおしゃれなだけでなく、「身体に優しい」「飽きがこない」など、住環境においてもメリットがあります。ナチュラルテイストをうまく取り入れて家づくりをすると、理想の暮らしが実現できるでしょう。
本記事では、ナチュラルな家としてつくられるデザインテイストやその魅力、仕上げ方のポイントを紹介します。ナチュラルな家の魅力が知りたい方や、自分や家族のために健康的な住まいをつくりたい方は、ぜひ参考にしてください。
ナチュラルな家のデザインテイスト
ナチュラルな家づくりをしたいときは、どのようなテイストにするのかをあらかじめ決めておくと、実際に家づくりを進める際にイメージしやすくなります。ここではおすすめのデザインテイストを紹介するので、好みのナチュラルテイストを見つける際の参考にしてください。
ナチュラルモダン
ナチュラルモダンは、都会的なモダンスタイルとナチュラルな要素を組み合わせたテイストです。現代的なスマートなデザインと自然の温かみを融合させた、幅広い世代から支持されやすい雰囲気が特徴です。
白やベージュなどの淡い色に、木材やグリーンなどの濃く映える色をアクセントにして、モダンテイストと調和させるように仕上げます。
ナチュラルフレンチ
ナチュラルフレンチは白を基調にして自然素材を取り入れながら、エレガントさをさりげなく演出しているテイストです。壁や建具などをすべて白にして統一感を持たせるのが特徴で、明るく清楚な印象の家になります。
同じ白系の色でも、組み合わせる素材を変えたり、アクセントカラーにシックな色のものを使ったりすると、より一層フレンチ感が引き立ちます。
ナチュラルヴィンテージ
ナチュラルヴィンテージはシンプルでナチュラルなテイストをベースに、ヴィンテージ感のあるアイテムを取り入れているのが特徴です。濃い色の木材の柱や梁を活かして、インテリアの色や素材もヴィンテージ感を強調すると、落ち着いた雰囲気に仕上がります。
ベースはシンプルにして、全体のトーンやアクセントアイテムなどで仕上げるので、どんな間取りにも取り入れやすいでしょう。
北欧ナチュラル
北欧ナチュラルは、シンプルな空間に可愛らしさのある北欧テイストを組み合わせたものです。パステル調の淡い色やポップな色を壁紙や家具、インテリアに用いて柔らかさや明るさを演出できます。
外観では、北欧の家をイメージして雪が積もらないように工夫された急な傾斜のある屋根が用いられやすくなっています。内装や外観の一部に曲線を取り入れると、より北欧要素を演出しやすいでしょう。
和ナチュラル
和ナチュラルは木の温かみが感じられるナチュラルなデザインに、畳や木材、紙など和の要素を多く用いたテイストです。古民家に似た雰囲気になりますが、ナチュラルな組み合わせを用いるため重すぎず、日本人にも馴染みやすい印象に仕上がります。自然素材を取り入れることによって年々変化していく家の様子を楽しめるのも、和ナチュラルな家の魅力です。
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ナチュラルな家の魅力
ナチュラルな家はシンプルなテイストに、自然素材を多く用いる特徴からさまざまな魅力があり、暮らしにも大きく影響します。ナチュラルな家に見られる主に4つの魅力を、以下で詳しく見ていきましょう。
身体にやさしい
ナチュラルな家には無垢材や漆喰、珪藻土などの自然素材が多く用いられています。自然素材は一般的な家で使用する素材と異なり化学物質が含まれないことから安全性が高く、シックハウス症候群やアレルギー発症のリスクを抑えられるのがメリットです。健康面のリスクを軽減して身体にやさしい暮らしを実現できるため、高齢者や子ども、ペットがいるご家庭にとっても安心の住まいにできるでしょう。
飽きにくい
ナチュラルテイストな家にすると個性的なデザインや主張が少なく、トレンドに左右されないため飽きが来ません。ナチュラルさを表現するための木材や漆喰などの自然素材は昔からあるもので、時代を超えて長く人々に愛されています。数年から数十年が経ちトレンドが変化したときも、古臭い印象になりません。
また、シンプルな内装はインテリア次第で、スタイリッシュな雰囲気や可愛らしいテイストなど自分好みにアレンジできるのも魅力です。
万人に好かれやすい
ナチュラルな家は好き嫌いの好みが分かれにくく、万人受けしやすいのが特徴です。個性的な主張が少なく、自然体なデザインの家は性別や世代を問わず、好印象を持たれやすい傾向があります。
そのため、親戚や友人などの招待客にも、自信を持って紹介できる家になります。家へのこだわりに差異が生まれにくいため家族間でも意見が分かれにくく、スムーズに家づくりを進められるでしょう。
経年変化で味が出る
ナチュラルな家に用いられる自然素材は、経年変化によって色や光沢などが変化し、深みや味わいが増していきます。年数を重ねるとともにさまざまな変化を見せてくれるほか、愛着がわくところが自然素材の魅力です。
美しい経年変化を楽しむためには、無垢材のフローリングには定期的にワックスがけを行うなど、お手入れ方法に気を遣う必要があるでしょう。
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ナチュラルな家に仕上げるためのポイント
ナチュラルな家に仕上げようと思っても、デザインやバランスを考えずに家づくりを進めると、イメージと違ったり予算オーバーになったりして失敗につながる恐れがあります。
以下で紹介する4つのポイントを押さえておくと、初めての住宅購入でも理想に近いナチュラルな家づくりが可能です。ナチュラルな家に仕上げる際は、ぜひ参考にしてください。
ベースカラーは白やアイボリーなど、色使いは3色までに抑える
ナチュラルな家にするためにも、色使いは大切なポイントです。ベースカラーは白やベージュ、アイボリーなどの淡い色にしましょう。メインカラーは、アースカラーと呼ばれる大地や植物などの自然をイメージした色がぴったりです。
使用する色は多くても3色までにすると、まとまりが出てナチュラルな家に仕上がります。家全体に統一感を出すためにも、各部屋の壁や床の色もトータルコーディネートすると、より効果的です。
木材をアクセントに使用する
淡い色をベースに、自然を感じられる木材や木目調の素材をアクセントとして取り入れましょう。外観の一部や玄関ドア、窓枠などに取り入れると、おしゃれでナチュラルにまとまります。
外壁や屋根にナチュラルな素材が少ない場合は、外構に木材を取り入れると雰囲気を出すことができます。木材の色味を変えたいときは木目や質感を統一し、逆に色味を合わせるときは木目を変えると、バランスを保ちながらも組み合わせを楽しめるでしょう。
自然素材を多く取り入れる
ナチュラルな家をつくるには、自然素材が欠かせません。人工的に作られたコンクリートや金属などの冷たくて硬いイメージがあるものではなく、自然の温かみを感じられる素材を選びましょう。
自然素材は身体にやさしいだけでなく、肌触りが良かったり、リラックス効果が得られたりするのも魅力的です。全面的に自然素材を取り入れると費用が高くメンテナンスも大変になるため、一部分にアクセントとして用いるなどの工夫が必要です。
観葉植物のグリーンで華やかに演出する
ナチュラル感を高めるには、グリーンを取り入れるのもポイントの一つです。ナチュラルな素材やデザイン、色は植物との相性が良く、華やかな印象になるため、室内には観葉植物を、外構には植栽をバランス良く配置すると良いでしょう。
ナチュラルな雰囲気の部屋には、天然素材の鉢カバーやテラコッタ素材の鉢カバーとの組み合わせが人気です。ただし、あまりに多くの植物を置くと、虫が湧きやすくなるため注意しましょう。
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ナチュラルな家の外観・内装・間取り施工事例
ここでは、ナチュラルな家の外観・内装・間取り施工事例を紹介します。
家族が集まる採光設計と一直線家事動線のあるナチュラルな平屋
高窓と大きな掃き出し窓からたっぷりと光が差し込むLDKは、一日を通して明るく、開放感にあふれた空間です。内装は、グレーやホワイト、ナチュラルな木目を基調としたカラーで統一され、シンプルながらも温かみのある落ち着いた雰囲気に仕上がっています。
収納は、「見せる収納」と「隠す収納」をバランスよく組み合わせることで、すっきりと整った空間を実現。生活感を抑えつつも、使いやすさをしっかり確保しています。
リビングの一角には、ワークスペースとしても活用できるカウンターを設置。お子さまの勉強スペースやリモートワークにも対応できるなど、家族のライフスタイルに寄り添った工夫が詰まった住まいです。
家族が集まる採光設計と一直線家事動線のあるナチュラルな平屋の施工事例を見る
間接照明が彩るナチュラルモダンな2階建て
大きな窓からたっぷりと陽射しが入り、ウッドデッキへとつながる開放的なリビングは、家族のくつろぎの時間をより豊かにしてくれる空間です。窓辺に立つだけで、外とのつながりを感じられる、気持ちのよいひとときが広がります。
テレビ背面の壁には、落ち着いた色合いの小さなタイルを採用。空間全体を引き締めるアクセントとなり、シンプルな中にも上質さを感じさせるデザインに仕上がりました。
また、リビングの一角には読書やメイクなど、ちょっとした作業に便利なスペースも設置。暮らしの中に“自分の時間”を取り入れられる、細やかな工夫が魅力のお住まいです。
3匹の猫が快適に暮らせ家事楽な回遊動線のあるナチュラルな2階建て
大きな窓からやさしい陽光がたっぷりと差し込むリビングは、木のぬくもりにあふれた広々とした空間。明るさと自然素材の心地よさが合わさり、家族にとって癒しのひとときが流れる場所となっています。
このお住まいには、3匹の猫たちと暮らすご夫婦の「ペットも快適に暮らせる家にしたい」という想いが込められています。リビングの壁面にはキャットウォークを設置し、猫たちが自由に動き回れる遊び場を確保。運動不足やストレスの軽減にもつながり、人も動物も心地よく過ごせる空間に仕上がりました。
さらに、木枠の室内窓が空間にやさしいアクセントを添え、ナチュラルな雰囲気をいっそう引き立てています。
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ピットリビングとデザインニッチがあるナチュラルテイストな平屋
「もっと木の温もりを感じられる住まいにしたい」というご要望に応え、天井にはあえて梁を見せるデザインを採用。視線が抜ける広々としたリビングには、木のやさしさが自然と溶け込み、家族みんながほっとできる空間が広がっています。
リビングの中心には、床に段差をつけたピットリビングを設け、空間をゆるやかにゾーニング。腰かけたり、段差に座ったりと多目的に使えるだけでなく、インテリアとしても印象的なアクセントに。さらに、その一角にはアーチ型のヌックスペースも設け、遊び心ある特別な空間を演出。小窓からはキッチンの様子も見え、家族のつながりを感じられる設計となっています。
キッチンは木目調で仕上げ、カウンターキッチンとダイニングテーブルの照明には、それぞれ異なるデザインを取り入れて、空間にリズムをプラス。共有ボードも設置し、家族の予定やメッセージを書き込める便利な工夫も。収納面では、カップボードにたっぷりの収納スペースを確保し、冷蔵庫がリビングから見えないように配置するなど、見た目と使いやすさを両立したキッチンに仕上がりました。
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ナチュラルな家の魅力とキノエデザインが手がける住宅は相性が良い!
ナチュラルな家は個性的なデザインやトレンドがなく、数十年後も長く楽しめるデザインです。内装は基本的にシンプルなので、インテリア次第でそのときの好みに合わせ、雰囲気を変えながら飽きずに住み続けられるでしょう。
キノエデザインでは高性能かつ居心地の良い、家族の健康を守る「深呼吸する家」を提供しています。自然素材を用いたナチュラルな家との相性が非常に良いため、ぜひキノエデザインにご相談ください。
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ナチュラルな家の特徴は?
ナチュラルな家は、自然素材を多く使用し、シンプルで落ち着いたデザインが特徴です。木材や石材などの自然素材を取り入れることで、温かみのある雰囲気を演出します。また、色調はベージュやブラウン、ホワイトなどの自然な色合いを基調とし、インテリアもシンプルで機能的なものが多いです。大きな窓を設けることで自然光を取り入れ、室内を明るく開放的にすることもナチュラルな家の特徴の一つです。
生活感のない家の特徴は?
生活感のない家の特徴は、シンプルで洗練されたデザインと、整然とした空間が挙げられます。家具やインテリアは必要最低限に抑えられ、色調はモノトーンやニュートラルカラーが多く用いられます。また、収納スペースが充実しているため、物が見えないように整理整頓されていることもポイントです。さらに、最新の家電や設備が導入されており、機能的でありながらも視覚的にすっきりとした印象を与えることが多いです。
ナチュラルとはどういう部屋ですか?
ナチュラルな部屋とは、自然素材や自然の色合いを活かしたインテリアスタイルの部屋を指します。木材やリネン、コットンなどの自然素材を使用し、ベージュやホワイト、グリーンなどの落ち着いた色合いで統一されることが多いです。このスタイルは、シンプルでありながら温かみがあり、リラックスできる空間を作り出すことを目的としています。植物を取り入れることで、さらに自然の雰囲気を強調することができます。
シックな家とは?
シックな家とは、洗練されたデザインと落ち着いた色調を基調とした住宅を指します。一般的に、モノトーンやダークカラーを多用し、シンプルでありながら高級感のあるインテリアやエクステリアが特徴です。素材には、木材や石材、金属などの質感を活かしたものが選ばれることが多く、照明や家具もデザイン性の高いものが用いられます。シックな家は、スタイリッシュでありながらも居心地の良さを兼ね備えた空間を提供し、住む人に落ち着きと満足感を与えることを目的としています。
環境に優しい家とはどういう家ですか?
環境に優しい家とは、エネルギー効率が高く、自然環境への負荷を最小限に抑える設計や素材を使用した住宅のことです。具体的には、断熱性能が高いことで冷暖房のエネルギー消費を抑えたり、太陽光発電や風力発電を利用して再生可能エネルギーを活用することが挙げられます。また、雨水の再利用や、省エネ家電の導入、持続可能な素材を使用することも環境に優しい家の特徴です。これにより、地球環境への影響を減らし、持続可能な生活を実現することができます。