家づくりコラム
ペットと快適に暮らす家づくり|工夫したい間取りや注意点を把握しよう
目次
マイホームでの生活は、家族とのより豊かな暮らしを実現できます。
ペットを飼っている方や飼う予定のある方は、家族の一員であるペットも快適に暮らせる間取りを考えたいものです。
家づくりの際はペットの習性や特徴をしっかり理解しておくと、家族全員の快適な暮らしにつながるでしょう。
本記事では、ペットと暮らすために知っておきたい特徴や取り入れたい間取り、快適に暮らすためのポイントを紹介します。
ペットとの暮らしを今よりも豊かにしたい方や、ペットと暮らすための注意点を知りたい方はぜひ参考にしてください。
ペットと暮らすために知っておきたいこと
ペットと長く暮らし続けるには、ペットの習性を知り、ペットにとっても過ごしやすい環境をつくることが大切です。
ペットにとって快適な環境をつくれるよう、まずはペットの特徴を確認していきましょう。
ここでは、犬と猫の特徴を紹介します。家づくりにあたってペットを飼うことを検討している方も、参考にしてみてください。
犬の特徴
犬の特徴や習性は、主に以下の4つです。
- 運動が好き
- 狭い場所やすみっこが好き
- 寂しがりや
- 暑さが苦手
それぞれ詳しく解説していきます。
運動が好き
多くの犬は体を動かすことが好きで、運動や散歩を好みます。
散歩では日光浴やほかの犬とのふれあいが楽しめて、ストレス解消にもなるでしょう。
しかし、雨の日など散歩に連れて行けないケースもあるので、家の中でも走り回れるスペースがあると安心です。
狭い場所やすみっこが好き
犬は体調不良や怖いことがあったときなどに、自分が安心できる場所に逃げ込む習性があります。
もともと犬の祖先は穴ぐらで暮らしていたため、家具の隙間などの狭くて暗い場所は、犬にとって落ち着く場所です。
愛犬が安心して暮らせるように、洞窟型のクッションやケージなどを置いて、自由に出入りできて落ち着ける場所を確保してあげましょう。
寂しがりや
犬はもともと群れで生活する習慣があったため、基本的に寂しがりな性格です。
家で独りぼっちになることや留守番することは、あまり得意ではありません。
飼い主と離れることが不安になると吠え続けたり、物を壊したりして問題行動を起こす恐れがあります。
愛犬が安心して過ごせるように、くつろぎスペースは一家団欒できるリビングにつくるとよいでしょう。
暑さが苦手
犬は人間のように、汗をかいて体温を調整することができません。
暑くなったときは舌を出したり、毛の少ないお腹に冷たいものを当てたりして体を冷やします。
体温調節が苦手なので、家の断熱性を高めたり、暑さの厳しい夏は冷感グッズを揃えたりする工夫が必要です。
特に体の熱を冷ませる場所を設けると、快適に過ごしやすくなります。
猫の特徴
猫の特徴や習性は、主に次のとおりです。
- 高い場所が好き
- 日向ぼっこが好き
- 狭い場所が好き
- 爪とぎが必須
以下で詳しく解説していきます。
高い場所が好き
猫は狩りをしていた頃の習性の名残があり、獲物を見つけやすく、外敵が少ない点から高い場所を好みます。
家の中では高い場所でじっとして過ごすことも多いです。
そのため、猫と暮らす場合はキャットタワーを設置してあげると、高い場所を自由に行き来でき、思う存分に体を動かせるでしょう。
日向ぼっこが好き
猫の生活には、日向ぼっこも欠かせません。
日向ぼっこはぽかぽかと暖かい日差しが当たって気持ちよいだけでなく、体調を整える役割もあります。
猫と暮らす場合は日当たりのよい位置にある窓を大きくしたり、窓の近くにキャットタワーを置いたりして、日向ぼっこしながらくつろげるスペースをつくってあげるとよいでしょう。
狭い場所が好き
猫は犬と同じように狭い場所が大好きです。
狩りの習性があった猫は、一度捕まえた獲物を逃さないために、狭い場所を安全な場所と捉える傾向があります。
猫が通りたくなるような狭い通路や窓、ドアを設置したり、洞窟型のクッションを置いたりして、狭くてくつろげる場所をつくってあげましょう。
爪とぎが必須
爪とぎは猫の本能による行動であり、欠かせません。
適度に爪をといで猫が快適にすごせるように、爪とぎできる場所を用意してあげましょう。
爪とぎできる場所を覚えれば、ほかの場所ではあまり爪とぎをしなくなり、家具や壁がボロボロにならずに済むでしょう。
ペットと暮らす家に取り入れたい間取りの工夫
ペットとの暮らしをより有意義なものにするには、間取りの工夫も大切です。
ここからは、ペットと暮らす家に取り入れたい間取りの工夫ポイントを、犬と猫に分けて紹介します。
犬篇:土間収納・土間リビング
犬は毎日散歩に行くケースが多いため、土間収納があると便利です。
玄関に広めのシューズクローゼットを設けると、靴の収納だけでなく、ペットの散歩グッズを収納する際にも役立ちます。
土間であれば汚れも気になりません。
また、土間リビングであれば床材のタイルやコンクリートなどがひんやりとしているため、涼める場所にもなります。
愛犬が餌や水をこぼした際も、フローリングより掃除が簡単なのもうれしいポイントです。
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犬篇:玄関横に足洗い場を設置
愛犬と散歩に行く頻度が高い場合は、玄関横に足洗い場を設置すると便利です。
散歩の度に愛犬を洗面所やお風呂場まで運ぶのは面倒なうえ、雨の日の散歩の後などは洗い場までの通路が汚れる可能性もあります。
玄関横に洗い場があれば、散歩や庭で遊んだ後に足や体が汚れていても家に入る前に洗い流し、綺麗になった状態で家の中に入れられるため、掃除の手間が省けます。
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猫篇:キャットタワー・キャットウォーク
猫は高い場所でくつろぐのが好きな動物です。高い位置にキャットウォークがあると、部屋間の移動を自由にでき、リラックスできる場所になるでしょう。
また、好奇心旺盛で上下運動を好む猫にとって、キャットタワーの設置は必須といえます。
キャットタワーやキャットウォークがあれば、家の中での暮らしも快適になるでしょう。
猫篇:爪とぎ場の設置
猫は本能で爪とぎをするため、家のあらゆる場所で爪とぎをされて壁紙が破けるなど、頭を悩ませる方も少なくありません。
爪とぎしてもよい場所を設け、決められた場所で爪とぎするようにしつけておくようにしましょう。
爪とぎしてもよい場所は、麻縄で巻いたり麻縄パネルで柱や壁を覆ったりすると、家をキズつけられずに済みます。
ペットと家で快適に暮らすためのポイント
ペットと暮らす際は、飼い主だけでなくペットにとっても過ごしやすい環境になるよう配慮しなければなりません。
以下では、人とペットが快適に暮らすためのポイントを紹介します。
ペットの特徴を捉えた動線確保
ペットが遊んでもよい場所をつくったり、行き止まりが少ない回遊動線を意識した間取りにすると、ペットの運動量が自然と増えて、ストレス解消につながります。
ペットドアを設置すれば、人の出入りがなくても自由に部屋間を移動できるでしょう。
また、犬や猫が落ち着けるようなプライベート空間も必要です。
日光浴できる場所や狭くて身を隠せる場所など、ペットの性格に合わせて最適な空間づくりをしてあげましょう。
安全面に配慮する
ペットにとって歩いたり走ったりしやすい床材を使用し、安全面への配慮も忘れてはいけません。
標準仕様のフローリングは滑りやすく、ペットの足腰のケガの原因につながります。
滑りにくいコーティングを施すか、床材自体を滑りにくく、また肉球が傷つきにくいものを選ぶようにしましょう。
そのほか、階段の段差をゆるやかにすると、ペットの体への負担軽減につながります。
掃除が楽になるような素材選びをする
ペットを飼っている場合、抜け毛対策や汚れ・キズ対策が重要です。
床や壁などを汚れがつきにくい素材にしておくと、掃除が楽になります。
万が一粗相をしたり、水がこぼれたりしたときを考えると、床は水をこぼしても拭き取りやすい素材を選んだほうが無難です。
また、段差が少ないフラットなつくりにすると、毎日の掃除もしやすくなるでしょう。
注文住宅でペットと快適に暮らす家を実現しよう
ペットと暮らす家といっても、ペットの種類によって最適な間取りや設備が異なります。
人とペットがお互いに快適に暮らすには、注文住宅を建てる前にペットの習性や間取りのポイントを把握しておくことが大切です。
注文住宅であれば間取りや設備を好きなように設計できるため、家族全員が暮らしやすい家を実現できるでしょう。
キノエデザインでは、家族が快適に健康に暮らせる「深呼吸する家」を提案しています。
飼い主とペットが快適に暮らせる注文住宅をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。