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2024.09.24 コラム

断熱等性能等級とは?高断熱の家を建てる際の注意点やコツを紹介

断熱等性能等級とは、住宅の断熱性能を評価する基準のことです。等級が高いほど断熱性能が優れているとされ、省エネ効果も向上し、環境にやさしい住宅となります。さらに、適切な断熱材を使用することで室内の温度管理が容易になり、快適な住環境を維持しやすくなります。本記事では断熱等性能等級数の違いやメリット、注意点などについて詳しく解説しますので、しっかり確認していきましょう。 

断熱等性能等級とは?

断熱等性能等級は、住宅の断熱性能を数値化するために設けられた基準です。等級1から7まであり、高い等級ほど断熱性能が優れているとされます。等級を決定するために、壁や屋根、床などの断熱材の性能が評価されます。断熱等級は当初4が最高等級で、2022年4月に等級5、同年10月に等級6と7が新設されました。断熱等性能等級の基準を理解することで、自宅の断熱性能をどのように向上させるかの判断材料となるでしょう。 断熱等級を確認したい場合は、住宅性能表示制度の活用を工務店や担当の建築士に相談することをおすすめします。

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それぞれの断熱等性能等級数の違いや、ua値とは?

こちらでは、断熱等性能等級4~7までのそれぞれ違いや、ua値、省エネ等級との違いを紹介します。

断熱等性能等級4とは?

断熱等性能等級4は、日本国内で最も一般的な断熱性能基準の一つです。この等級は、現行の建築基準法に準拠した住宅に求められる標準的な断熱性能を表します。等級4の住宅には壁や屋根、床に適切な断熱材を使用し、窓ガラスには断熱性の高い複層ガラスを採用することが多く、一般的な環境であれば冷暖房効率も良く、快適な住環境を保つための性能を有しています。等級4の基準を満たすことで、住まいのエネルギー効率が向上し、日々の生活がより快適になることが期待されるでしょう。 

断熱等性能等級5とは?

断熱等性能等級5は、等級4と比較してさらに優れた断熱性能を持ち、住宅のエネルギー効率を高め、冷暖房の負担を大幅に軽減します。等級5の住宅は、高性能な断熱材を用いることで、外気の影響を受けにくく、室内の温度を一定に保つことができます。等級5の住宅にすることで、年間の冷暖房費の削減やCO2排出量の削減が期待され、住まいの快適性とエネルギー効率の両立が叶うでしょう。 

断熱等性能等級6とは?

断熱性能等級6は2022年10月に新設された、HEAT20のG2レベルの基準を満たす断熱性能です。HEAT20とは「一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」の略称で、より快適に暮らすための断熱性能の基準値(主にUA値)のグレードを、G1~G3として定めています。等級6は、住宅のエネルギー消費を抑え、快適な室内環境を維持するための基準として設定されており、外壁や屋根、床、窓などの断熱材の性能や施工方法が厳しく評価され、冷暖房効率を高めることが求められます。等級6の住宅は、エネルギー効率が良く、環境にやさしい住まいを実現するための重要な指標です。

断熱等性能等級7とは?

断熱等性能等級7は、最高ランクの断熱性能を誇り、最先端の断熱技術と材料を駆使して極限までエネルギー効率が高められています。屋根や壁、床、窓といったすべての部位において最新の断熱材を使用し、気密性の高い施工が求められます。等級7の住宅は、外気の影響を非常に受けにくく、年間を通じて室内の温度を快適に保つことが可能です。また、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)の基準をクリアすることが多く、補助金の対象となる場合もあるため、快適かつサステナブルな住環境が実現するでしょう。 

ua値と断熱等級の関係

ua値(外皮平均熱貫流率)は、住宅の断熱性能を数値で示すための重要な指標です。ua値が低ければ低いほど、外壁や屋根、床などから熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを示します。温暖な地域と寒冷な地域で要求されるua値が異なり、ua値は住宅のエネルギー効率を直接反映するため、建築計画において非常に重要な要素です。断熱等性能等級を上げるためにはua値の低減が不可欠で、断熱材の選定や施工方法を工夫することでua値を下げ、結果的に高断熱性能を実現します。 

省エネ等級との違い

断熱等性能等級は主に住宅の断熱性能に焦点を当て、ua値や断熱材の性能を基に評価されます。一方、省エネ等級は、住宅全体のエネルギー効率を評価するための基準です。断熱性能だけでなく、冷暖房設備や給湯設備、照明などのエネルギー消費量も含めて評価します。そのため、省エネ等級が高いほど、住宅全体のエネルギー使用量が少なく、環境にやさしい設計とされています。この違いを理解することで、自分の住宅にどの基準を優先すべきか判断する際の参考になるでしょう。

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高い断熱等級の家のメリットとは

こちらでは、高い断熱等級の家のメリットについて紹介します。

ヒートショックのリスク軽減や健康改善

高い断熱等級の家だと、ヒートショックのリスク軽減や健康改善に役立ちます。家全体の断熱性能を高めるには、窓やドアの断熱性能を向上させ、外壁、屋根、床下にも断熱材を適切に配置すると効果的です。また、浴室やトイレ、脱衣所など温度差が生じやすい場所には、暖房設備を設置することが推奨されます。さらに、床暖房や全館空調システムを導入することで、家全体の温度を均一に保ち、ヒートショックのリスクを大幅に軽減できます。定期的な健康チェックと適切な生活習慣も、健康改善に寄与するでしょう。

年中快適な室温

断熱等級が高いほど、熱の出入りが少なるため家全体が快適な室温を保ち、一年を通して健康的な生活を維持できるようになります。年中快適な室温を保つためには、壁や屋根、床に高性能な断熱材を使用すること、窓には断熱性の高い複層ガラスを採用することが効果的です。また、前述のとおり全館空調システムや床暖房を導入することで、家全体の温度を均一に保つことができます。さらに、太陽光発電や蓄電池を活用し、エネルギー効率を高めることも可能です。これらの対策を組み合わせることで、季節を問わず快適な室温を維持できるでしょう。

節電・節約

断熱性能が高まると快適な室温を保ちやすくなるため、結果的に光熱費を抑えることが可能です。節電・節約のためには高性能な断熱材を使用し、窓やドアの気密性を確保することで、冷暖房の効率を向上させられます。また、太陽光発電システムを導入することで電力の自給自足が可能になり、電気代の節約につながります。さらに、LED照明や省エネ家電を使用することも効果的です。これらの工夫により、エネルギー消費を抑えつつ快適な住環境を実現できます。

補助金やローン控除を受けられる

注文住宅を建てる際には、さまざまな補助金やローン控除を受けられる可能性があります。なかでも、断熱等級5以上かつ一次エネルギー消費量の水準が高いZEH基準を満たした住宅や、長期優良住宅などの購入・新築は優遇措置が適用可能です。ほかにも「住宅ローン減税」や「すまい給付金」、地域によっては独自の補助金制度があり、費用を抑えて高断熱の家を建てられます。高い断熱等級の家は、地球にもお財布にもやさしい住宅といえるでしょう。

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高い断熱等級の家を建てる際の注意点

ここでは、高い断熱等級の家を建てる際の注意点を紹介します。

等級が高くなるほど建築費用が高くなる

一般的に、建築物の等級が高くなるほど使用する材料や工法が高度になり、建築費用が高くなる傾向があります。例えば、耐震等級や省エネルギー等級が高い建物は、より高性能な材料や技術が必要となるため、初期費用が増加します。その分、地震に対する安全性や長期的なエネルギーコストの削減が期待できるため、総合的なコストパフォーマンスを考慮することが重要です。

空気がこもりやすいので換気計画が必要

断熱性と気密性の高い家では空気がこもりがちになるため、適切な換気計画が重要です。換気計画には、自然換気と機械換気の両方を組み合わせることが推奨されます。自然換気では窓の配置や開口部の設計を工夫し、風の通り道を確保しましょう。機械換気では、24時間換気システムや熱交換型換気システムを導入することで、効率的に空気を入れ替えることができます。これにより、室内の空気質を保ち、健康的な住環境を維持できます。

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断熱等性能等級の高い家を建てる際のポイント

断熱性の高い家を建てる際のポイントをしっかりと把握しましょう。

断熱材選び

住宅の断熱性能を決めるのは断熱材のため、断熱材選びが重要です。断熱材選びのポイントは、断熱性能や施工のしやすさ、耐久性、環境への影響、そしてコストです。断熱性能は熱伝導率が低いほど優れており、施工のしやすさは現場での扱いやすさに影響します。耐久性は長期間にわたって断熱効果を維持できるかどうかを示し、環境への影響は素材の製造過程や廃棄時の環境負荷を考慮します。コストは予算に応じて選ぶ必要がありますが、長期的なエネルギーコスト削減も考慮に入れると良いでしょう。ポリスチレンフォーム、グラスウール、セルロースファイバーなど、さまざまな種類の断熱材があり、それぞれの特性を理解して選ぶことも大切です。

窓の選び方

窓や玄関などの開口部からの熱のロスは、建物全体のロスの半分以上を占めるといわれています。そのため、断熱に配慮した窓選びが重要です。窓を選ぶ際は、家のデザインや機能性、エネルギー効率などを考慮して決めるようにしましょう。窓の位置やサイズは、自然光の取り入れ方や通風を考慮して設計します。また、断熱性能や防音性能も重要なポイントです。例えば、二重ガラスやLow-Eガラスを選ぶことで、エネルギー効率を高めることができます。さらに、窓の開閉方式(引き違い窓、縦すべり出し窓、横すべり出し窓など)も、使い勝手やメンテナンスのしやすさを考慮して選びましょう。デザインや色は、家全体の外観に調和するものを選ぶと良いでしょう。

補助金制度を活用する

先述のとおり、断熱性能の高い住宅を建てる際は補助金制度を活用できる可能性があります。補助金制度を活用するためには、まず自分が利用できる補助金の種類を調べることが大切です。国や地方自治体が提供する補助金には、エコ住宅の建設やリフォーム、耐震改修などさまざまな種類があります。次に、各補助金の申請条件や必要書類を確認し、期限内に申請を行いましょう。申請書類には、建築計画書や見積書、住民票などが必要となる場合が多いです。また、専門家に相談することで、よりスムーズに手続きを進めることができます。

最低でも断熱等級5、できれば断熱等級6以上

断熱等級は、2025年には等級4、2030年には等級5がすべての新築住宅に義務化されることが決まっています。いずれは等級6が義務化されることも考えられるため、今後住宅を建てる際は、最低でも等級5、できれば等級6以上の住宅を採用するのがおすすめです。断熱等級5以上の住宅は高い断熱性能を持ち、エネルギー効率が非常に優れています。これにより、冬は暖かく、夏は涼しい快適な住環境を実現可能です。断熱等級6以上の住宅はさらに高い断熱性能を持ち、冷暖房費の削減やCO2排出量の削減に寄与するため、環境にやさしいエコな生活が可能となります。断熱等級の高い住宅を選び、長期的な視点で見ても経済的で快適な生活を実現しましょう。

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断熱等級の高い家で住む人にも地球にも優しい家に

断熱等級の高い家は、エネルギー効率が良く、冷暖房の使用を抑えることができるため、住む人にとって快適かつ経済的です。高性能な断熱材の使用や窓の断熱性向上、気密性の確保などによって断熱性能を高め、快適な室内環境を維持しましょう。

キノエデザインは、兵庫県を中心に注文住宅の施工を行っています。お客様のご要望をしっかりとお伺いしたうえで、高性能で居心地の良い健康住宅をご提案しますので、家づくりの際はお気軽にご相談ください。

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断熱等性能等級に関するよくある質問

断熱等性能等級4と等級5の違いは何ですか?

断熱等性能等級4と等級5の違いは、主に断熱性能の基準とエネルギー効率にあります。等級4は現行の省エネ基準を満たすレベルで、一般的な住宅の断熱性能を示します。一方、等級5はさらに高い断熱性能を持ち、より厳しい省エネ基準を満たすことが求められます。具体的には、等級5の住宅は外壁や窓の断熱材の厚みが増し、熱損失を最小限に抑える設計がされています。そのため、等級5の住宅はエネルギー消費が少なく、冷暖房費の削減や室内の快適性向上が期待できます。

断熱等性能等級7とは何ですか?

断熱等性能等級7は、日本の住宅における断熱性能を評価する基準の一つで、最高等級を示します。この等級は、住宅の断熱性能が非常に高いことを意味し、エネルギー効率が良く、冷暖房のコストを削減できることが期待されます。具体的には、外壁や屋根、床などの断熱材の性能や、窓の断熱性能が高いことが求められます。断熱等性能等級7の住宅は、快適な室内環境を維持しやすく、環境にも優しいとされています。

断熱等性能等級は2025年にどうなる?

2025年には、断熱等性能等級がさらに厳格化される予定です。具体的には、現行の等級4に相当する基準が義務化される見込みです。これにより、住宅の断熱性能が向上し、省エネルギー性が高まることが期待されています。新築住宅を建てる際には、この新しい基準に適合するように設計・施工する必要があります。

断熱等性能等級を調べるには?

断熱等性能等級を調べるためには、まず建築基準法や省エネルギー基準に関する情報を確認することが重要です。具体的には、住宅性能表示制度の一環として提供されている「断熱等性能等級」に関する資料やガイドラインを参照することが有効です。また、建築士や工務店に相談して、住宅の設計図や仕様書を基に等級を確認することも可能です。さらに、インターネット上で公開されている信頼性の高い情報源や、住宅性能評価機関のウェブサイトを利用することもおすすめです。

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