Menu

Column
2024.04.14 コラム

住宅の外壁に選ばれる種類は?選び方とあわせてポイント解説

かつてはモルタルや漆喰が主流だった住宅の外壁ですが、現在はさまざまな種類の外壁材があります。
種類が多数あることから、新しく建てる住宅の外壁材選びに悩んだり、リフォームも兼ねた今までと異なる外壁材選びに悩んだりすることもあるでしょう。
住宅の外壁は、外的な気象条件や自然の変化から住む人を守る重要な役割を担っています。
したがって、デザインだけでなく機能性など外壁材の種類ごとの特徴を把握しておくことが大切です。
本記事では主な外壁の種類や人気の色使い、外壁選びのポイントについて紹介します。
外壁選びに悩んでいる方や、おしゃれな住宅にするための選び方を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

深呼吸する家の家づくりスタートBOXプレゼント

住宅に選ばれる外壁の種類

住宅に選ばれる外壁の種類はどんなものがあるの?

住宅の外壁は、大きく分けて「乾式工法」と「湿式工法」があります。
乾式工法は水を使用しない工法で、工場で成型された外壁材を建築現場で組み立てます。
板状の外壁材であるサイディングが代表的です。
一方の湿式工方法は水を使用する工法で、建築現場で水とセメントでつくるモルタルなどが代表的です。
まずは主な外壁材の特徴やメリット・デメリットを、以下で解説していきます。

窯業系サイディング

サイディングの一つである窯業系サイディングの特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。

特徴

窯業系サイディングは、セメント8割と繊維質2割を混ぜて高温・高圧で板状に成形し、塗料で着色した外壁材です。
ほかの外壁材に比べてコスト面や機能性、デザインなど総合的に優れ、色や柄も豊富で施工が比較的容易であることが特徴として挙げられます。
戸建住宅市場における外壁材素材別シェアでは、窯業系サイディングが約77%にも上っています。

メリット・デメリット

窯業系サイディングの大きなメリットは、色や柄などのバリエーションが豊富で多様なニーズに対応できることです。
価格面でもほかの外壁材に比べて安価なうえ、工期も短く済むため施工費が安い点も魅力です。
セメントが主要原料なので、耐火性、耐震性にも優れています。
一方、デメリットは表面の塗膜の劣化や、ボードとボードをつなぐシーリング材の劣化によって水が浸透しやすくなり、夏の暑さや冬の寒さによる膨張や凍結で変形したり、ひび割れを起こしやすくなったりすることです。
定期的なメンテナンスが必要になる点には注意しましょう。

金属系サイディング

金属系サイディングの特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。

特徴

金属系サイディングは、表面に鉄板とアルミニウムの合金などを施し、裏面に断熱材を入れたサイディングのことをいいます。
ステンレスの丈夫さとアルミの腐食しにくさを持っているほか、窯業系サイディングの約4分の1の軽さのため耐震性に優れていて、カバー工法やリフォーム時に採用されやすいのが特徴です。

メリット・デメリット

金属系サイディングは断熱性や遮音性が高いため、外の気温や音の影響を受けにくい傾向にあります。
また、サイディングが軽量で耐震性に優れ、断熱材に硬質プラスチックフォームが使用されているため、外壁材に水が入り込んで起こる凍害に強く、寒冷地でもよく使用されています。
デメリットとしては、金属でできているため衝撃で傷がつきやすく、錆びが発生しやすいことなどが挙げられます。
耐酸性が弱く、海岸沿いでは塩害の被害を受けやすい点には注意が必要です。
コストも、一般的な窯業系サイディングと比較すると割高になります。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングの特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。

特徴

樹脂系サイディングの主原料は塩化ビニル樹脂なので、窯業系に比べると重量は約10分の1と軽く、耐震性や施工性に優れているのが特徴です。
北米などでは一般的な外壁材ですが、日本ではほとんど普及していません。
外壁材に顔料が練り込まれているため塗膜が剥げるなどの劣化はなく、シーリング材を使用しないのでシーリングの補修も必要ありません。

メリット・デメリット

先述のとおり、樹脂系サイディングは軽量であることから耐震性や施工性に優れ、また耐久性、耐候性、耐水性も高く再塗装が不要なため、メンテナンスの手間がかからない点が大きな魅力です。
ただし、材料が樹脂なので耐火性能がなく、遮音性、断熱性も高くありません。
施工できる業者が限られているためコストが割高で、色や柄のバリエーションが少ないことが日本国内で普及しない理由とされています。

木質系サイディング

木質系サイディングとは?

木質系サイディングの特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。

特徴

木質系サイディングは丸太から切り出した無垢な天然木材を使用しているため、自然の木材のぬくもりや高級感が感じられます。
木材はそのままでは燃えやすく腐食しやすいので、不燃処理を行い、表面に塗装を施して防火性や耐久性を備えています。
一枚板や複数の板を結合させた集成材があり、使い分けも可能です。

メリット・デメリット

木質系サイディングのメリットは、木の素材によるぬくもりが感じられることです。
また、熱を吸収しやすいので断熱性にも優れています。
一方で、素材が木材のため、塗膜が劣化すると雨水によって腐食しやすくなってしまいます。
定期的に塗装をし直すなど、こまめなメンテナンスが必要です。
その他、消防法の制限で地域によって木質系サイディングを使用できないところがあるため、住宅を建てる地域で使用できるかどうかを事前に確認しておきましょう。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板の特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。

特徴

ガルバリウム鋼板は、鉄をガルバリウムという合金でメッキしたもので、JIS規格では「55%アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板」となっています。
屋根葺き材としては、今やスレート瓦を抜いて最も多く使われているほど人気です。
表面は塗装が施され、厚みは0.35~0.5mmと薄いものの、裏側に断熱材を貼った断熱材一体型製品では断熱性や遮音性を向上させています。

メリット・デメリット

ガルバリウム鋼板のメリットは、軽量で耐震性、耐久性が高い点です。
古い屋根や外壁にガルバリウム鋼板を重ねるカバー工法が有用で、リフォーム分野では
ガルバリウム鋼板が多く使われています。
仕上がりも塗装と違い、新築のようなすっきりとした印象の外観になります。
ガルバリウム鋼板は衝撃に弱いのでへこみやすく、沿岸部などでは錆びが発生しやすいため注意が必要です。
また、デザインが限られているため選択肢が少ない点もデメリットといえるでしょう。

深呼吸する家の家づくりスタートBOXプレゼント

モルタル(塗り壁)

モルタル(塗り壁)の特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。

特徴

モルタルは砂とセメントを水で混ぜた材料で、現場で職人が塗り、仕上げに塗装を行います。
外壁がどのような形状でも対応できるので、サイディングが普及するまではほとんどの木造住宅の外壁はモルタルでした。
外壁に模様をつけたりタイルを貼るなど自由度が高く、モルタルならではのデザインができるのが特徴です。

メリット・デメリット

モルタルは現場で職人が仕上げるためデザイン性に優れ、個性的な壁に仕上げられます。
防火性も高く、存在感を出してすっきりとした印象を与えることもできるでしょう。
ただし、モルタルは防水機能がなくひび割れしやすくなっています。
ひび割れしたまま放置すると雨水が入って腐食などが起こり、劣化すると手に粉がつくチョーキングや藻の発生もみられるので、定期的なメンテナンスは欠かせません。
また、デザインには職人の技術が必要なため、塗る人によって仕上がりが異なる点にも注意が必要です。

タイル

タイルの特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。

特徴

原料は土や石で、これを高温で焼き固めた板状の陶磁器をタイルといいます。
固くてキズが付きにくく、耐久性があり、変色や劣化が起こりにくいという特徴があります。
タイルを用いることで、クラシックスタイルや南欧スタイルなど、存在感のある住宅を演出できるでしょう。

メリット・デメリット

タイルは耐久性が高いため、メンテナンスの手間があまりかからないことが大きなメリットの一つです。
キズや汚れが付きにくく、変色などの劣化もほとんどありません。
また、高級感のある外観に仕上げられる点もメリットといえます。
デメリットは、初期費用が高額になりやすいことです。
タイルは耐久性が高くメンテナンスコストは抑えられるものの、初期費用はサイディングの2倍程度になる可能性があります。
また、タイル自体の耐久性は強いですが、目地のコーキングは劣化するのでメンテナンスは必要です。

 

おしゃれに魅せる!人気の外壁の色使い

おしゃれに魅せる!人気の外壁の色使いとは?

住宅の外観は一番人目に触れるところであり、印象を大きく左右するため、おしゃれな住宅に魅せたいものです。
おしゃれな住宅に魅せるためには、外壁の素材だけでなく色の選択や色使いがポイントになります。
以下では、外壁の色使いで人気のあるツートンカラー、アクセントカラー、パーツカラーを紹介します。

ツートンカラー

おしゃれの定番といえるのが、2色を組み合わせるツートンカラーです。
1階と2階で上下に色を分けたり、縦のラインで色を分ける方法もあります。
色の組合せはさまざまありますが、ホワイトやベージュカラーがメインカラーとして人気です。
淡い色と濃い色を組み合わせると、ハッキリと洗練した印象を与えます。
また、2色とも淡い色を用いると、落ち着いた大人の雰囲気になります。
一方、縦のラインで分けるとスタイリッシュな印象になるほか、形状の異なる部分とで色を分けたり、ベランダやバルコニー部分の色を変えたりする方法もおしゃれです。

アクセントカラー

外壁の一部の色を変えて個性を出すのがアクセントカラーです。
アクセントカラーは強調色の意味でベースの色よりも濃い色を用いることが多く、グリーンやブラウン、ブルー、グレーなどが人気があります。
アクセントカラーをうまく使うことによっておしゃれな外壁になりますが、濃い色が多いと派手になりすぎてしまうため、一部に使うのがポイントです。

パーツカラー

柱やサッシ、幕板などのパーツを活用して色を変えるのも、おしゃれに仕上げる方法の一つといえます。
幕板などのパーツ部分をブラックやブラウンにすると引き締まった印象を与え、ホワイトやクリーム系の色にすると全体が濃い色でも重すぎず、抜け感を出せます。
タイル部分がある場合は、タイルの色を活かしてツートンカラー、パーツカラーを変えてみるとよりおしゃれです。

深呼吸する家の家づくりスタートBOXプレゼント

外壁選びのポイント

外壁選びのポイントとは?

住宅の外壁にはさまざまな種類があり、それぞれの特徴が異なります。
自分好みの外壁を選ぶには、コスト、機能性、デザイン性の3つのポイントを押さえてバランスを考えて選択する必要があるでしょう。
以下では3つのポイントについてそれぞれ解説します。

コスト

外壁材のコストは、種類によって大きく変わるのが特徴です。
外壁は面積が広いためそもそもコストがかかる部分ですが、高い機能性やデザインにこだわるほど、大きくコストがかかってしまいます。
また、種類によってイニシャルコストは高いがメンテナンスコストが安くなる場合や、反対にイニシャルコストは安いがメンテナンスコストが高くなる場合もあります。
そのため外壁材の価格やメンテナスコストを把握し、ある程度の予算を決めたうえでこだわりの部分や好み・目的に沿って適切に選ぶ必要があるでしょう。

機能性

外壁材は使用する素材によって異なる機能を持っています。
耐久性や断熱性、耐火性、防水性、防音性、軽量性、耐震性などの機能は、素材によって一長一短です。
耐久性や遮熱性、断熱性に優れている素材を使えば、家の中での過ごし方がより快適になるほか、雨風による汚れやキズが外壁に付着しにくくなり、メンテナンスの頻度を下げられるなど手間やコストをかけずに済みます。
どのような機能を重視するかによって選ぶ外壁材も変わるので、求める機能を明確にすることが大切です。

デザイン性

住宅の顔となる外観の中でも外壁は大部分を占めています。
特にデザイン性は家全体のコンセプトを決めることにもなるため、素材が与える印象やデザイン性を考慮することが大事です。
素材によっては重厚感や高級感、モダンな印象、スタイリッシュな印象など与える印象が変わりますが、外壁は頻繁に変更できるものではないため、長く飽きないシンプルなデザインを選ぶことをおすすめします。

住宅の外壁選びは外壁材の種類や特徴を知ることが重要

住宅の印象を決める外観の中で重要なのは、外壁です。
外壁材にはさまざまな種類があり特徴も異なるため、自分好みの外壁にするにはコストや機能性、デザイン性も考慮したうえで種類ごとの特徴をしっかり把握しておきましょう。
おしゃれな住宅にするには色使いがポイントです。

キノエデザインでは多数の外壁材を扱い、高機能かつ快適で長持ちする健康住宅を実現します。
メンテナンスコストを抑えながらも耐久性・耐震性・耐火性を備え、おしゃれな住宅をお望みの方は、ぜひキノエデザインにご相談ください。

深呼吸する家の家づくりスタートBOXプレゼント